ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

お酒の分類、超概略製造工程、麹の種類

[ 2019/11/05 (火) ]
お酒の種類が、原料と製造方法の違いで分かるレベルを目標に勉強しました。

目次

1.醸造酒、蒸留酒、混成酒の3分類
2.超概略の製造工程
3.糖化と発酵
4.麹は白麹、黒麹、黄麹の3種類
5.メモ

1.醸造酒、蒸留酒、混成酒の3分類

お酒の分類
*1 麦芽
大麦を少しだけ発芽させ乾燥したもの、英語はmalt:モルト。
発芽により、デンプンを糖化するアミラーゼ等の酵素ができる。
*2 
副原料として、麦・米・とうもろこし・こうりゃん・ばれいしょ・でん粉・糖類またはカラメル。
追加副原料として
2018/4/1酒税法改正で、香り付けや味付けが目的で、麦芽重量の5%まで。
果実、コリアンダー・コリアンダーシード、香辛料(胡椒,山椒など)、ハーブ(カモミール,バジルなど)、野菜、そば・ごま、含糖質物(蜂蜜,黒糖など)・食塩・みそ、花、茶・コーヒー・ココア(これらの調整品を含む)、牡蠣・こんぶ・わかめ・かつお節
*3 シェリー
ワインの一種、酒精強化ワイン(醸造過程でアルコール(蒸留酒)を添加)
*4 カルヴァドス
ノルマンディー地方で造られるリンゴ原料の蒸留酒。この地域以外で作られる同様の蒸留酒はカルヴァドスを名乗ることはできずアップル・ブランデーと呼ばれ区別される。

混成酒:醸造酒や蒸留酒に薬草・果物・甘味料・エッセンスなどを加えたもの
  • 醸造酒原料 ヴェルモット(ベルモット)
  • 蒸留酒原料 リキュール、梅酒
【参考】混成酒(こんせいしゅ)を知る( しっぽり)

2.超概略の製造工程

超概略の製造工程02


3.糖化と発酵

酵母による発酵(工程としては糖化の後)
発酵とは、微生物によって食物が別の味・別の香りに変わること。人間が古来親しんできた、食べものをおいしくする方法。
(「発酵」と「腐敗」はメカニズムは同じで、介在する菌によって人間にとって有用な結果をもたらせば「発酵」、有害な結果をもたらすものは「腐敗」。)
いずれのお酒も、酵母という微生物(要するに菌)の働きで、を分解しアルコールと炭酸ガスを作り出す。
お酒のなかには発酵によって生まれた、数百~数千に及ぶ複雑なうまみ成分・酸味・芳香成分が含まれている。

デンプンを糖に分解する糖化
ワイン以外の各原料の主成分のデンプンは数万~百万単位でが繋がった高分子。そのままでは、発酵酵母が分解できないので、デンプンに分解しておく必要がある。
(ヒトでも、摂取したデンプンは消化酵素により糖に分解された後で吸収され、栄養素やエネルギーとして利用している。)
ビールの場合
麦芽(発芽させた大麦)に含まれる酵素の働きによる。
休眠状態の麦は胚乳にデンプンを蓄えているが、発芽のエネルギーを得るためにデンプンに替える必要があり、糖化酵素を発現させる。このメカニズムは大麦に限らず全ての種子酵素に共通。

日本酒、焼酎、泡盛の場合
カビ菌の一種の麹菌(こうじきん)の働きでデンプンを糖化する。
ビールと違って糖化と酵母による発酵を1つの容器の中で同時に行う並行複発酵
日本酒は、醸造酒としては世界中のどの酒よりも高アルコール。この理由は、並行複発酵を行っているためで、特筆すべき特長。
(ビールは、糖化と発酵を別々に行なう単行複発酵。)

お酒のつくりかた
お酒のつくりかた
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4.麹は白麹、黒麹、黄麹の3種類

一般に、(こうじ)とは、米、麦、大豆などの穀物に麹菌が繁殖したもの。酒造には米麹が使われる(麦焼酎には麦麹が使われる)
白麹、黒麹、黄麹
  • 黄麹:日本酒
    クエン酸を出さず腐りやすいため低温での管理が必要。そのため日本酒造りは雑菌の少ない冬の時期に行われ、作業場には徹底した雑菌対策が施される。日本酒のほか、味噌、醤油、みりん、酢を醸造するのに使用されている。
  • 白麹:焼酎
    黒麹から突然変異で生まれた菌。クエン酸を分泌するうえに、黒麹菌よりも糖化能力に優れる。実際は褐色だが、黒麹より色白なことから「白麹」と呼ばれる
  • 黒麹:泡盛
    クエン酸を多く分泌するため雑菌の繁殖や腐敗を防ぐ力が強い。温暖な気候での酒造りにおいて、クエン酸によるこの効果はとても利点

使用する麹によって味わいに違いが出るので、白麹や黒麹で作られた日本酒、黄麹や黒麹で作られた焼酎など、主流とは違う麹を使うケースもある。
白麹を使った日本酒として、上善如水、田酒、海風土など。黒麹を使った焼酎で代表的なものは、黒霧島、伊佐美、村尾、㐂六など。黄麹を使った焼酎で代表的なものは、富乃宝山、海、魔王など。

麹菌は『国菌』
2006年に日本醸造学会によって麹菌が『国菌』に認定、宣言された。
PDF国菌(日本醸造協会)
  1. 和名を黄麴菌と称するAspergillus oryzae(アスペルギルス オリゼ)。
    ニホンコウジカビ:デンプン分解能力に優れており、日本酒、酢、みりん、味噌、しょうゆの製造に使われる。名前の通り、日本人には最も親しみ深い菌。
  2. 黄麴菌(オリゼー群)に分類される Aspergillus sojae(アスペルギルス ソーヤ)と黄麴菌の白色変異株。
    ショウユコウジカビ:タンパク質分解能力に優れ、しょうゆ、味噌などの製造に使われる。
  3. 黒麴菌に分類されるAspergillus luchuensis(アスペルギルス リュウキュウエンシス)(Aspergillus luchuensis var. awamori)及び黒麴菌の白色変異株である白麴菌Aspergillus luchuensis mut. kawachii(Aspergillus kawachii)
    前者はアワモリコウジカビ。
    後者は白麹菌:河内源一郎氏によって発見され、河内白麹菌ともいわれる。この白麹菌によって焼酎の品質が飛躍的に向上した。

5.メモ

●PDF特集ビール(酒類総合研究所 2003/7/4)
●PDF特集ビールⅡ(酒類総合研究所 2009/2/17)
●PDFビール造りの研究とは?(谷川篤史 日本生物工学会 2010年)
●PDF特集酵素(高橋利郎 酒類総合研究所 2003/10/30)
「日本酒」と「焼酎」の違いとは!?~造り方法の違いをフローで解説~(芋焼酎白霧島ライフ&ちょっと気になるお酒の情報 2015/07/25)
中級編:製造工程(本格焼酎と泡盛)
「泡盛」と「焼酎」の違いとは?原料や作り方を徹底解説!(nomooo(ノモー)  2018/12/7)
おいしい発酵|三人閑談(三田評論 2017/12/1)
[ 2019/11/05(火) ] カテゴリ: お酒のはなし | CM(0)
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