ポストさんてん日記

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脳の全体構造、主要な部位

[ 2019/12/02 (月) ]
脳について、カテゴリを新設して、勉強したノートやトピックスを収納して行きます。ごく基礎的な部分だけですが。
まず第1弾として、あまりにも多種の部位名称が出てくるので、それらの位置と超概要的な機能、脳の全体像についてのノートです。

目次

0.脳は大きく分けて4つの部位から構成
1.大脳
2.間脳
3.脳幹
4.小脳
5.主な参考資料
6.関連エントリー

0.脳は大きく分けて4つの部位から構成

生きている脳の色は、ピンクがかった灰白色。重さは体重の約2%、成人男性で約1.5kg、成人女性なら約1.2 kg。固めのゼリー状で、塩水のような脳脊髄液のうせきずいえきの中に浮かび、頭蓋骨によって保護されている。
脳脊髄液:脳を衝撃から守ると同時に、この塩水に似た液体中のイオンが脳の代謝に重要な役割を果たす。
4つの部位から構成される脳は、全身に張り巡らされた神経から情報を受け取り、逆に神経を介して全身に指令を伝える。
神経とは、体内で情報伝達を担う組織で、神経細胞でできている。

大脳 小脳 間脳 脳幹

1.大脳2.間脳3.脳幹4.小脳
大脳と延髄の間橋および延髄の後面
外側
大脳皮質
視床中脳
内側
大脳辺縁系
視床下部
大脳の奥、間脳の外側
大脳基底核
延髄
後に個別の説明があります。

1.大脳 Cerebrum
 部位ごとに異なる機能をもち、これを脳の機能局在という

大脳皮質
人類が生物の頂点に立つようになったのは、この新皮質を高度に発達させ、思考を獲得したため。

大脳の表面は、厚さ3mmほどの大脳皮質という灰白質かいはくしつで、6層神経細胞別名ニューロン)から成る円柱状のユニットでできている。
この6層が縦に連絡しあうコラム(円柱)が、ひとつの機能単位になっており、コラム内の神経細胞がチームとしてひとつの情報処理にあたっている。大脳皮質は、このコラムの集合体。
神経細胞(ニューロン)については次回ノートで。

大脳皮質01

灰白質とは、脳や脊髄などの組織のうち、神経細胞の細胞体がたくさん集まっている場所のこと。
神経細胞体のない白質には、神経細胞から伸びる神経線維がたばになって通っている。
脳を切断して断面を見ると、神経細胞体が集まって比較的暗く灰色に見える部分と、光を反射して白く明るくみえる部分とがある。この見た目の色の違いが灰白質白質の名前の由来。

大脳の表面にある大脳皮質には、特定の場所に深い溝があり、その溝を境にして4つの部位に分かれている。
前頭葉 側頭葉 頭頂葉 後頭葉
出典:大脳皮質のおはなし(Akira Magazine)

部位名役割
一番前
前頭葉

行動を起こすために働く
人間は、前頭葉を発達させることで、
ほかの動物がもち得なかった知性を
獲得してきた。
前頭前野
(同義語前頭連合野)
思考や創造性など
高度な精神機能を
担う。
運動前野体の動きを担当。
ブローカ野
(運動性言語野)
口を動かして話す、
書くなど運動を伴う
言語機能を担う。
前頭眼野眼球の随意運動を
担う。
側面のこめかみの奥あたり
側頭葉

音声・言語コミュニケーション
などのために働く
一次聴覚野音の情報を
受け取って処理。
側頭連合野聴覚情報の処理や
色・形を認知
ウエルニッケ野
(感覚性言語野)
言葉の意味を理解
頭のてっぺんの少し後ろ
頭頂葉

空間認知のために働く
一次体性感覚野体の感覚などを
担当。
頭頂連合野感覚情報を統合、
空間の認知・立体視も。
頭の後
後頭葉

見るために働く
一次視覚野多彩な視覚情報を
処理

右半球と左半球とに分けることもできる。
脳と体をつなぐ神経は延髄で交叉するため、右半球は左半身、左半球は右半身を担っている。
また、右脳と左脳は2億本以上の神経線維からなる太い束(脳梁)で繋がっており密接な情報交換が行われている。
  • 左脳:知覚、思考、判断、意思、感情を司る(論理的思考)。言語野(ブローカ野・ウエルニッケ野)がある。
    言語野の位置は、利き手と関係があり、左利きの人は言語野が右半球にもある場合が少なくない。
  • 右脳:本能や自律神経、感性・記憶を司る(感覚的思考)。

一般的に言われる「右脳派・左脳派」という区別は、それぞれの役割を拡大解釈したもので、科学的根拠はない。

大脳辺縁系へんえんけい
大脳皮質の深い部分やその奥の進化的に古い皮質、本能や情動など原始的な生命活動に関与。
動機づけなどに関わる帯状回、記憶に関わる海馬、本能や原始的な感情に関わる扁桃体などによって構成。
大脳辺縁系
出典:大脳辺縁系のおはなし(Akira Magazine)

部位名役割
帯状回動機づけなどに関わる。
海馬日常生活の出来事の記憶を蓄積。
海馬がないと新たな出来事は記憶されない。
記憶は1~2年ほど海馬にとどまり、その後、大脳皮質に移される。
脳弓海馬と乳頭隊などを結ぶ神経線維の束
扁桃体人間の原始的な感情や好き嫌いの感情をコントロールする。
損傷すると人は恐怖・敵意を認識できなくなる。
大脳辺縁系には含めないが
側坐核
(腹側線条体)
帯状回前部に存在し前頭連合野と連絡を取りあっている。
快感を司っている。(GABAの産生が最も主要)
側坐核01
出典:視床下部と扁桃体と側坐核(NAMs出版プロジェクト)

大脳基底核
行動の学習・選択や運動の制御を担う
大脳の奥、間脳の外側にあり、大脳皮質視床脳幹を結びつけている神経核の集まり。
神経核
組織の中にも、神経細胞体部分(灰白質のかたまり)があちこちに散在している。これらの島状にあるいは塊状に点在する灰白質を神経核と呼ぶ。
大脳の灰白質の大部分は表面にあるが、深部の灰白質が大脳基底核という神経核。

行動の学習・選択や運動の制御を担う。大脳皮質から運動の指令が出ると、大脳基底核は適切なタイミングで運動を開始したり、不要な運動を抑えたりするほか、良い結果につながった行動を起こしやすくする。

線条体淡蒼球たんそうきゅう黒質視床下核などによって構成。
大脳基底核
出典:大脳基底核のおはなし(Akira Magazine)

部位名役割
線条体尾状核運動の制御と学習・記憶に関わる
被殻運動機能、学習強化に関わる。
意思決定にも関わると考えられている。
淡蒼球運動機能に関わる。
運動の調節や筋肉の緊張の調整などを司る。
黒質神経伝達物質のドーパミンを産生
視床下核


2.間脳 diencephalon
 感覚情報の中継や自律神経の制御を担う

大脳脊髄の間には、間脳脳幹がある。
間脳は、嗅覚以外の感覚情報を大脳に送る視床、自律神経とホルモン分泌を担う視床下部から成り立っている。
大脳辺縁系、間脳

部位名役割
視床脳のほぼ中央にあり左右対称の卵型。
嗅覚以外の全ての感覚情報:視覚、聴覚、体性感覚など
を大脳皮質に中継する。
視床下部+下垂体生命現象を司る自律神経系の中枢。
内分泌系(ホルモン)の中枢。先端に連なる下垂体に様々なホルモンの分泌を促す。
また前頭前野や大脳辺縁系とも相互作用し、体と心の相関関係を生み出す要ともなる。


3.脳幹 brain stem
 脳神経の入出力装置、ノンストップの生命維持装置、神経伝達物質を作る。
 魚類や爬虫類の脳は、ほとんどがこれ。

脳幹は中脳延髄から成り、生存のために必要な呼吸、心拍、血圧などを調整する役割をもつと共に、全身の知覚神経からの信号や運動神経への信号の通り道にもなっている。私たちが寝ているときも呼吸をしていられるのは、脳幹の働きのおかげ。この脳幹に障害が生じると、意識をなくし死に至る危険さえある。
部位名役割
中脳主に目の動きに関わる
主に顔の動きに関わる
延髄主に呼吸や血液循環に関わる
ノンストップの生命維持装置。

(0項の絵を再掲)
大脳 小脳 間脳 脳幹

中枢神経と末梢神経
と、延髄の下におしりの近くまで続く脊髄までが中枢神経。脳は頭蓋骨とうがいこつによって、脊髄は脊柱せきちゅうによって守られている。
中枢神経と、体内や体表の末端の諸器官に分布する神経とを結び、情報の伝達を行っているのが末梢神経で、自律神経と体性神経がある。
自律神経、交感神経、副交感神経

脳神経
脳神経とは、神経系の中で、脳に出入りする末梢神経のこと。
それぞれ左右1本づつ12対ある。これらの神経のうち、嗅神経と視神経以外の10対は脳幹から出ており、さまざまな感覚や運動を支配している。
脳神経

起部位名称働き
1 嗅神経嗅覚。
2 視神経視覚、瞳孔調節。
中脳3 動眼神経目を動かす筋肉と瞳孔の収縮など。
4 滑車神経目を外側に動かす上斜筋の動き。
5 三叉神経顔面の皮膚感覚、口の中の感覚など。
6 外転神経眼球を外側に向かって水平に動かす機能。
7 内耳神経聴覚と平衡の感覚など。
8 顔面神経顔の表情をつくる筋肉の動きなど。
延髄9 舌咽神経舌から耳にかけての感覚。
10 迷走神経のどの知覚・呼吸、運動、体のバランス、頚胸腹部の臓器を支配。
脳神経の中で唯一腹部にまで到達する神経。
11 副神経肩や首の筋肉の運動(僧帽筋、胸鎖乳突筋)。
12 舌下神経舌の運動。

一方で、脊髄に出入りする末梢神経脊髄神経と呼ぶ。
.
4.小脳 cerebellum
 無意識の体の動きを制御、運動の調整役。

大脳の重さの約1割の小さな脳だが、大脳よりも多い700億個もの神経細胞が集まっている。主要な機能は
  1. 滑らかな随意運動
  2. 身体の平衡を保つ
  3. 歩行
大脳が運動の指令を出すだけでも筋肉は動くが、複数の筋が協調してなめらかに動くのは小脳の働きによるもの。
たとえば、目の前にあるペンを取ろうとするとき、手を滑らかに移動してペンに到達させることができるのは小脳のおかげ。
脳卒中や脳腫瘍、外傷、アルコール中毒などが原因で脳に障害が生じると、この滑らかさが失われ、手の動きが早すぎたり遅すぎたりする状態を交互に繰り返すようになってしまう。

さらに小脳は、運動中にも動きが正しいかどうかチェックして修正しており、学習によって運動パターンを記憶し運動を上達させてもくれる。

大脳同様、小脳の表面にも小脳皮質があり、3層構造(分子層、プルキンエ細胞層、顆粒細胞層)になっている。
そのうちのプルキンエ細胞は、運動の細かい制御や学習に重要な役割を果たす。

小脳
プルキンエ細胞の樹状突起は分子層へ伸び、数回枝分かれし扇状の形態となっている。
小脳3層構造
出典:万能の学習器としての小脳(脳から始める汎用AI 日経 xTECHクロステック)

5.主な参考資料

個別に出典を記載した資料の他は以下の資料。
●図解でわかる 14歳から知る人類の脳科学、その現在と未来(インフォビジュアル研究所(著), 松元健二(監修))
●脳と心のしくみ(池谷裕二(監修))

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小脳
[ 2019/12/02(月) ] カテゴリ: 脳の勉強ノート | CM(0)
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