ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

染色体・DNA・遺伝子の基礎的なこと

[ 2012/02/02 (木) ]
別エントリー放射線のDNAへの作用(染色体、遺伝子、直接作用と間接作用、電離や励起、活性酸素)から抜き出して単独化し、セントラルドグマを加えました。
素人が色々なサイトからピックアップしたものですので、間違いなどがありましたら、ご指摘ください。

目次

1.染色体とDNAと遺伝子
2.ゲノム
3.DNAの構造と複製
4.セントラルドグマ(Central dogma)

1.染色体DNA遺伝子

DNAは細胞が分裂する時期になると凝縮して染色体の形になる
私たちの体は約30兆個(37兆個説もある)の細胞でできている。あらゆる細胞の中には、二重の膜(核膜)で囲まれた“核”という小部屋が存在する。“核”の中にDNAがしまわれている。分裂を始めるときになると、核を包んでいた核膜が消失すると共に、DNAのひもは凝縮されて染色体となる。
染色体

染色体DNA遺伝子
出典:低線量率放射線被ばくと発がん (財)環境科学研究所 生物影響研究部 田中公夫

染色体、DNA、遺伝子

  1. 分裂中の細胞では、スライドに示すような染色体を観察することができる。ヒトでは23対で46本の染色体が、マウスでは20対で40本の染色体がある。
  2. 一つの染色体を形づくるDNA(デオキシリボ核酸)は非常に長いが、遺伝暗号をもっている遺伝子といわれる部分は、DNAの中に散在しており、DNA全体の数%に過ぎないと考えられている。
  3. 染色体上に存在する遺伝子はFISH(フィッシュ)法*を用いることで視覚化して見ることができる(左下写真:同じヒト染色体を異なる蛍光色素で染めたもの。図中の矢印は遺伝子の部位を示す。)
  4. DNA上の遺伝情報はmRNA(メッセンジャーRNA)に写しとられ(転写という)、さらに翻訳されてタンパク質として機能する。
  5. DNAが傷つくとmRNAに転写された情報が変化し、異常なタンパク質ができたり、タンパク質の量が変化して、機能が異常な細胞(前がん細胞になることもある)が生じる。
[用語解説]
* FISH (fluorescence in situ hybridization)法:フィッシュ法と読む。赤色や緑色を発色する蛍光物質で標識した遺伝子(DNA)の断片を、作製した染色体標本上の染色体のDNAとハイブリダイズ(1本鎖DNAにしたDNA同士を相補的な遺伝子配列を持つ領域で結合させること)させて、染色体上の遺伝子の位置を同定したり、染色体を赤色、緑色に着色して、蛍光顕微鏡で観察する方法。


2.ゲノム

出典:「ロハス・メディカル」2011年01月号 ゲノム きほんのき

ゲノムとは、個々の生物が持っている遺伝情報の総体。
若干乱暴ながら、染色体をカセットテープにたとえると、磁気テープにたとえられるものがDNA。テープに収められた歌1曲ずつ(ちなみに歌と歌の間には雑音も入っています)が遺伝子
私たちヒトの場合、カセットテープ全23巻の歌謡全集のようなもので、23巻揃って初めてヒト1人分の遺伝情報がカバーされる。その全情報こそがゲノム
体のあらゆる細胞は、それぞれにこの23巻をが持ち合わせているが、どの歌を再生しているかは細胞ごとに異なる。
つまり各細胞が、ゲノムの情報に従って様々なたんぱく質を合成し、ゲノムの情報を維持しながら増殖を繰り返している。


3.DNAの構造と複製
出典:「理科の探検 科学技術 全て伝えます サイエンスポータル - SciencePortal」2012年1月10日特集1 低線量放射線と健康 低線量放射線のDNAへの影響

DNAとはデオキシリボ核酸の略称で遺伝子の本体。DNAにはアデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)の四つの塩基があり、図1のようにAとT、GとCが相補的に塩基対を構成している。ヌクレオチド(nucleotide) は塩基糖(デオキシリボース)リン酸がひとつずつ結合したDNAの構成単位。
DNAの構造
DNAは2 本鎖を形成していて、人の細胞1個の中にヌクレオチド60億個あるとされ、DNAの長さはおおよそ2m になる。細胞が分裂する時期になるとヒストンというタンパク質と結びつき、凝縮して染色体の形となる。
DNAの半保存的複製
人では、多くの細胞で絶えず細胞分裂がおこなわれ、新しい細胞と古い細胞が入れ替わっている。
DNAの複製は、細胞が分裂する分裂期と次の分裂期までの間で起こり、複製の際にはDNAを構成する二本の鎖の一部がほどけ、各々の一本鎖に新しく合成されたDNA鎖が結合し、DNA二本鎖が完成する。
DNAの二本鎖の間は、塩基と塩基の組み合わせがアデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)というように決まっているので、複製後の2本のDNAは親DNAと同じ塩基配列をもち、遺伝情報は複製される。このようにして、DNAの複製により細胞の内容が変化しないよう保たれている。このような複製の仕方を半保存的複製と呼んでいる(図2)。

ヌクレオシド ヌクレオチド
出典:核酸(ユノクジャク 2018/2/13)
ヌクレオシド ヌクレオチド

4.セントラルドグマ(Central dogma)

セントラルドグマとは、1958年にフランシス・クリック(DNAの二重螺旋構造を発見した科学者)によって提唱された分子生物学の基本原則のこと。
セントラルドグマ
生物の遺伝情報は、DNA→複製→DNA→転写→RNA→翻訳→タンパク質の順に情報が伝達されていると考えられていた。 しかし、1970年にレトロウイルスにより、RNAからDNAが合成されるという現象が発見(逆転写酵素の発見)されたため、セントラルドグマが一部書き換えられた。RNA⇒DNA(「逆転写」)という情報の流れ。
またその後、特に高等生物において、翻訳の前にスプライシング(splicing)の過程があることも判明した。

核内でmRMA(メッセンジャーRNA)に書き写される(転写、transcription)。
大切な部分だけが切り取られ連結されて(スプライシング)核の外に運び出される
タンパク質合成の工場であるリボソーム(リボゾーム)で、3つの塩基配列(コドン)に対応するアミノ酸をつなぎ合わせてタンパク質が合成される(翻訳、translation)。

複製・転写・翻訳には多くの酵素タンパク質が働く。

【メモ】
「セントラルドグマ~DNAからタンパク質が出来るまで~」 - niconico
[ 2012/02/02(木) ] カテゴリ: 生物・医学の基礎 | CM(0)
コメントの投稿










管理者にだけ表示を許可する
このブログについて
管理人 icchou から簡単な説明です 更新,追記の通知はTwitter
カテゴリ
最新記事
ブログ内検索