ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

そばの栄養の特徴

[ 2019/04/16 (火) ]
そば(蕎麦)の科学 シリーズの最終エントリーですが、ここは参考です。
江戸時代では、そばを食べることで普段は不足する栄養素を摂取できたようですが、現代では様々な食品があり、たまに食べるそばに栄養を過度に期待する必要もないので。
江戸時代中期以降、江戸で蕎麦が流行した。江戸でうどんよりも蕎麦が主流となった背景には、「江戸わずらい」と呼ばれた脚気を、ビタミンB1を多く含む蕎麦を食べることで防止できたことにもよる。

一般論としては、そば粉には胚芽に相当する子葉が入っているので、栄養素的には良いと言えるようです。このことは、玄米が良いのと同じレベルと理解しています。
以下、具体的なデータをいくつか確認しました。

ミネラル類や水溶性ビタミンを多く含む

ごはんと比較して、糖質(=炭水化物-食物繊維)が低めで、食物繊維ミネラル類や水溶性ビタミンなどを多く含む。
栄養素の特徴03

不溶性食物繊維・水溶性食物繊維についてはこちらにまとめてあります。
上記のそば粉(全層粉)のデーターで1日推奨量に対する比率が高いものは、
  • マグネシウム:1日推奨量の56%=190/340
  • :1日推奨量の40%=2.8/7
  • ビタミンB1:1日推奨量の33%=0.46/1.4
  • ナイアシン当量:1日推奨量の51%=7.7/15
  • パントテン酸:1日目安量の31%=1.56/5
(推奨量は男性18~29歳の値 江崎グリコ 栄養成分ナビ

ルチンを多く含む唯一の穀物

上記のほかで、そばに関するお話で良く出てくるのがルチン
ルチンとは、ファイトケミカルの中のポリフェノール類フラボノイド
ファイトケミカルとは、何らかの生理作用を持ちながら、体内で合成できないが必須栄養素ではない植物由来の化合物。詳細はこちらのエントリー

ルチン [英]Rutin [学名]
ルチンはビタミン様物質であるビタミンPの一種で、ケルセチンと二糖類のルチノースからなるフラボノイドである。
そばいちじくに多く含まれており、また、グレープフルーツジュースにも含まれているという報告がある。一般に食品添加物 (酸化防止剤、強化剤、着色剤) として使用が認められている。
俗に、「高血圧を予防する」「毛細血管を強化する」などと言われている。
ヒトでの有効性については、トリプシンとブロメラインを組み合わせて、変形性関節症に有効性が示唆されている。
安全性については、果物や野菜、そばに含まれる量を摂取する場合、おそらく安全である。ただし、妊娠中・授乳中の安全性に関しては十分なデータがないので、過剰摂取は避けるべきである。

トリプシン、ブロメラインはタンパク質分解酵素
出典:「健康食品」の安全性・有効性情報(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)

【参考情報として】 ビタミンPについて

ルチンは、ビタミンに似た働きがあることからビタミンPと呼ばれていたが、後にビタミンPを構成する「クエルセチン」「ヘスペリジン」「エリオシトリン」などいくつかの物質が発見され、ルチン単体でビタミンPと呼ばれることがなくなり、日本ビタミン学会はビタミンPをビタミン様物質として規定し、ビタミンPはビタミン扱いされなくなった。

出典:栄養素の知識
ビタミン様物質については既エントリーを参照

ルチンの含有量についての情報は、ほとんどなかったですが、
15mg/全層粉100g、下記のとおり。
そばの栄養の特徴03(記事以外)
出典:PDFそば末粉の成分特性と製菓製品への利用(岐阜女子大学)

そば湯にルチンはあるか・ないか論議

天然ルチンは難水溶性で、そば湯には溶けだしにくいと言えます。
一方で、食品添加物 (酸化防止剤、強化剤、着色剤)に使われるのは、人工的につくられたα-グリコシルルチン。水に溶けないので使いにくい天然ルチンを酵素処理して糖を付加したもので水溶性が高い。
ところが、打ち粉にそば粉を使用している場合、それが湯に混ざって白濁しているようなそば湯には、ちゃんとルチンが含まれていることになります。(ブログ主は上澄みを捨てて濃い白濁部分を飲むのが好きです)
お店によっては打ち粉を溶いて出しているお店もあるそうです。

そば湯の価値はルチンだけでなく、水溶性ビタミンなどもあるので、
十割を含む5割以上(市販のでも原材料がそば粉・小麦粉の順に表記)の生麺は、そば湯を飲む価値が十分あると言えそうです。

食品表示について

生麺はそば粉の割合が3割以上なければ『そば』と表記することを禁じている。(不当景品類及び不当表示防止法)
乾麺は3割未満であれば、そば粉の割合を記載することが義務づけられている。(「乾めんの表示」に関してのJAS法)

また、そばは 食品表示法によるアレルゲンの特定原材料7品目の一つとして表示が義務付けられている。
特定原材料(義務表示)【7品目】は、
えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生。
[ 2019/04/16(火) ] カテゴリ: そば(蕎麦)の科学 | CM(1)
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[ 2019/04/22 20:05 ] [ 編集 ]
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