ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

(メモ)ワセダクロニクルの“製薬マネーと医師”シリーズ

[ 2018/06/29 (金) ]
『ワセダクロニクル』(渡辺周編集長)というジャーナリズムが、『製薬マネーと医師』という調査報道をシリーズで発信しています。
自分用のメモとして、小見出し、キーワード、などの部分的引用でアーカイブしています。

シリーズ「製薬マネーと医師」
現時点で、第01回(2018/6/1)~第05回(2018/6/29)
新しい順

  • 「医師会主催と思って引き受けたら製薬会社の講演会」
    秋下雅弘氏が製薬会社から受け取っていた2016年度の副収入の内訳
    秋下委員長は副収入の大半を占める講演会の謝金について、「薬の宣伝をしているわけではない」と断った上でこう語った。
    「言い訳的になりますけどね、知ってる先生に『先生講演来てください、いついつで』って講演の予定を組み込まれた。で、実はそれにスポンサーがついてます。これ結構あるんですよね。(講演の依頼を)受けた後に、(製薬)会社の人が来て。結構困るんですよね」
  • 「教授になり講演会に呼ばれる機会が増えた」
  • 「ネガティブなことは書かないで」
    ただ、秋下委員長が嫌がる「誰でも見られる」仕組みはすでにスタートしている。製薬会社と医師との金銭が絡む関係を透明化しようとする動きだ。
    米国では、当時のオバマ大統領が進めた医療保険改革法のもとサンシャイン条項ができた。この条項によって、製薬会社から医師への10ドル以上の金品は、医師の個人名とともに情報公開される。
    日本学術会議の臨床試験制度検討分科会も、「医療施設・機関」「医師への支払額」などの情報を、すべてデータベース化するよう提言している。
    秋下委員長は取材の中で、「あんまり変なこと書かないでね、ネガティブなこと」といい、記事を出す前に再度会うことを要請した。
    私たちはそのため、要請に従って再度の取材を秋下委員長に求めた。ところが秋下委員長は応じてくれなかった。理由は「多忙」。結局、書面でこちらの質問に回答した。
    薬価算定組織の委員が製薬会社から得ている副収入を公開していないことについては、以下のような答えだった。
    「開示の在り方については、今後の社会情勢を鑑みながら、関係各省・各機関と連携をもちつつ検討していく課題と考えます」
    具体的に何も答えていない。もちろん「公開する」とは一言も書いていない。


2018年5月13日、東京都千代田区の都市センターホテルで、学会の講演を終えた秋下委員長に会い、約45 分間にわたって話を聞いた。

  • ルール通りに運営されたか?
    ルール通りだと、秋下委員長の場合、第一三共が製造か販売する薬に関する審議には参加できないことになる。さらに、武田薬品工業とMSDの場合は議決に参加できない。
    これらの薬の審議で秋下委員長は、ルール通りに退席したり議決から抜けたりしたのだろうか。
  • 「退席することも結構あった」
  • 「委員の裁量ない」「権威も何もない」
    審議も事務局である厚労省主導で行われるという。
    しかし、この秋下委員長の認識は、算定組織の趣旨とは明確に異なっている。
    ここでもう一度、薬の値段の決まり方を整理しておく。
    (中略)
    しかし、その算定組織のトップである秋下委員長は、自らがトップを務める算定組織についてこういった。
    「組織は権威も何もない。だから僕もすっごい絶対嫌だったです」
    「質問が出ると(厚労省の)専門官が答える。場合によっては医療課長」
    「厚労省任せ」であることを認めたのだ。
  • 委員長に選ばれたのは「ネームバリュー」「東大教授」
    では、算定組織の責任者である委員長は、製薬会社と薬価算定組織委員との利害関係が非公表であることについてはどう考えるのか。さらには、医師が製薬会社から多額の金銭を受け取ることについてはどう考えるのかーー。
    秋下委員長からは意外な答えが返ってきた。


薬の値段を決める中央社会保険医療協議会(中医協)の「薬価算定組織」の委員11人のうち、2016年度に製薬会社から講師謝金やコンサルタント料などを得ていた9人の平均受領額が502万円だった。委員長の秋下雅弘・東京大学教授(老年病科)ら3人の委員が受け取った金額は、それぞれ1,000万円を超えていた。
薬の値段は、製薬会社の売り上げを左右する。その決定に影響力を持つ委員たちが、製薬会社から多額の副収入を得ていた。 受け取った金額によっては、委員は審議そのものにも参加できない。ところが厚生労働省は、各委員がどの製薬会社からいくら金銭を受け取っているのかを示す文書を公開していない。製薬会社と医師の利害関係を透明化するために欠かせないものだ。

  • 受領委員の平均は502万円 / 歯科の専門家2人は受領なし
    製薬会社から受け取った金額が最も多かったのは、倉林正彦・群馬大教授(循環器内科)の1171万円。次いで、委員長の秋下雅弘・東大教授の1157万円弦間昭彦・日本医科大学学長(呼吸器内科)の1043万円。平均は502万円だった。
  • 製薬会社が「列をなす審議会」
  • 厚労大臣、委員の利害関係を「不開示」/「個人の権利権益を害するおそれ」
    厚労省に対して、薬価算定組織の委員が製薬会社から得た金銭について情報開示請求をした。
    加藤勝信・厚労大臣が出した決定は「不開示」。理由は以下のようなものだった。
    ●公開することで、個人の権利権益を害するおそれがある
    ●人の生命や健康を保護するために公開することが必要な情報ではない
    ところが、厚労省は、新薬の審査や薬の副作用の調査などをする別の薬事・食品衛生審議会では、その委員が審議に関係する製薬会社から受け取った金額について、委員の申告書をホームページに掲載している。
    その審議会では、製薬会社と委員との金銭が絡む関係が適切かどうか、私たちもチェックすることができる。
    薬価算定組織は違う

日本製薬工業協会(製薬協)に加盟する製薬会社71社が、2016年度に医師に支払った講師謝金やコンサルタント料などを集計したところ、総額が約266億円に上ることが分かった。
年間で「1,000万円以上」を受け取った医師が96人いた。その約8割が大学教授だった。「2,000万円以上」も6人いた。大学教授や学会幹部、病院長ら、医学界で影響力が強い医師たちに、多額の金銭が製薬会社から支払われていた。
この事実は、ワセダクロニクルと特定非営利活動法人の医療ガバナンス研究所が作成したデータベースと、それを元にした取材でわかった。

  • 受領医師の5%に「100万円以上」が集中
    謝金など副収入を製薬会社から得ている医師約10万人のうち「100万円以上」を受領しているのは約4700人で、約5%にすぎなかったということだ。一部の医師に製薬会社からの支払いが集中している。
  • 接待規制で、講演会が「販促活動の場に」
    講演会で講師を務めるような医師は、大学教授や学会の幹部が多い。そうした医師の発言は、他の医師が薬の処方をする上で参考にすることから、製薬業界では業界用語で「キー・オピニオン・リーダー(KOL: Key Opinion Leader)」と呼ばれる。キー・オピニオン・リーダーは製薬会社の販売促進に影響力を持っている医師たちだ。
  • 国も規制 「50万円超」で審議会の議決に参加できず
    例えば厚生労働省は審議会で新薬を審査する医師に対して次のような規定を設けている。
    ②審議に関係する製薬会社1社からの受取額が、年間50万円を超える年度がある場合は議決に参加できない。


製薬会社は、医師に支払った金額を、毎年自社のホームページで公表しています。私たちは会社ごとのデータを整理し、一つに統合しました。医師名をデータベースで検索すると、どの製薬会社からいくら受領したかがすぐに出てきます。特定非営利活動法人の医療ガバナンス研究所との共同研究として作成し、公開に向けた準備を進めています。

  • ゲルシンガー事件で「透明化」が加速、「10ドル以上」公開に
    オバマ大統領が進めた医療保険改革法のもとサンシャイン条項ができました。
  • 日本学術会議は「データベース化」提言
  • 米国とドイツの非営利型ニュース組織がデータベースを公開
    こうしたデータベースづくりは、アメリカとドイツが先行しています。
    いずれも、ワセダクロニクルと同様、非営利型の探査報道ニュース組織が作成しました。
    ワセダクロニクルと医療ガバナンス研究所も一般公開に向けた作業を進めています。
  • 「医師が『産業の歯車』になったら」
    国民皆保険であることは肝中の肝。適切に国民の命のために使ってるか、チェックしなければならない。ーー
    医師は、患者のことを第一に考える存在であってほしい。製薬会社は医師との利害関係を透明化した上で、患者さんの命と健康を守る薬を売ってほしい。
    ワセダクロニクルは、そういう思いで新シリーズ「製薬マネーと医師」を始めます。


関連エントリー  など

(メモ)ワセダクロニクルの“買われた記事”シリーズ
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ワセダクロニクルの新シリーズ「石炭火力は止まらない」は残念な内容

【参考】
医師に対する謝礼が多い会社、少ない会社
圧倒的に少ない外資系、国内メーカーは規模が小さくなるほど増加
尾崎章彦 JBpress 2018/6/22

【小見出しのみ引用】
ワセダクロニクルと医療ガバナンス研究所による共同研究「製薬マネーと医師」が注目を集めている。
今回は製薬企業ごとの医師への支払いの特徴について分析したい。

  • 売り上げに比例して医師支払総額も増える
  • コンプライアンスが厳格な外資系
  • 国内売り上げの割合が上がると謝金も上昇
  • 国内売り上げが少ないのに医師支払い額が突出

[ 2018/06/29(金) ] カテゴリ: その他、医療関係 | CM(0)
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