ポストさんてん日記

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2013年の電源別発電コスト推計

[ 2014/11/25 (火) ]
本エントリーよりも、新しいエントリーがあります。
電源別の発電コスト(最新版の2014年モデル、2030年モデル)

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電源別の発電コストに関して、現在、最もオフィシャルなデータはコスト等検証委員会報告書(2011/12/19)2010年運転開始モデルです。しかし、4年前のモデルなので、最新データとは言えなくなりました。
2014/10/20に、地球環境産業技術研究機構(RITE) システム研究グループ電源別発電コストの最新推計と電源代替の費用便益分析という論考で、その後の状況の変化などを踏まえた最新の発電コスト試算を発表しました。
その状況の変化とは、化石燃料価格が上昇傾向にあること、原発安全対策費が増加傾向にあること、再生可能エネルギー固定価格買取制度導入とその後の再エネのコスト変化などを挙げている。

その中から2013年の電源別発電コスト推計のグラフを引用します。

2013年の電源別発電コスト推計
出典:電源別発電コストの最新推計と 電源代替の費用便益分析 (概要)

グラフ上に数値が2つありますが、電気代を払って電力を購入する立場やコスト等検証委員会報告書(2011/12/19)との比較では、赤字カッコ書きの数値を見ればよいです。

参考までに、コスト等検証委員会報告書(2011/12/19)のグラフも掲載します。

発電コスト比較九州電力新
既エントリー:政府のコスト等検証委員会が各種の発電コストの試算を発表から転記

数値が見にくいので並べて比較しますが、算出条件が違うことにも注意する必要がありますので、表にまとめておきます。
地球環境産業技術研究機構コスト等検証委員会
2013年
円/kWh
設備
利用率
稼働
年数
2010年
円/kWh
(最小値)
設備
利用率
稼働
年数
原子力8.480%40年8.970%40年
石炭9.580%35年9.580%40年
LNG13.380%30年10.780%40年
石油23.260%35年22.150%40年
風力(陸上)26.020%20年9.920%20年
太陽光(住宅)38.812%20年33.412%20年
太陽光(メガ ソーラー)36.813%20年30.112%20年

差異の理由について、抜粋します。
●原子力が下がっている。
コスト等検証委員会では、原発事故リスク費用として、40年に1回、福島第一原発事故相当の事故が起こるという想定で、損害額を福島原発事故被害額相当の6兆円(最低額)と見積もり、0.5円/kWhを計上した。
今回の地球環境産業技術研究機構では、すでに、過酷な事故が二度と起きないよう、様々な対策をとってきており、あまりに過大な想定と言えるとして、2000年に1回、福島第一原発事故相当の事故が起こるという想定で、10兆円と見積もり、0.012円/kWhを計上した。

●風力、太陽光が上がっている。
固定価格買取制度(FIT)による調達価格利潤系統対策費用を計上したためなどによる。
例えば、風力では系統対策費用:4円/kWh、調達価格利潤:4.8円/kWh。
特に、調達価格利潤については、太陽光(メガ ソーラー)で6.2円/kWhとなっており、以下のように指摘している。

再エネ固定価格買取制度におけるこれまでの調達価格は、明らかに「適正な利潤」を大きく超えるものである。事業リスクが相当小さい制度になっているにも関わらず、このような大きな利潤を確保することは、一部の再エネ事業者にのみ利益をもたらし、一方で、多くの電力ユーザーに過大な負担を負わせるものである。また今後、長期に亘って日本の産業競争力を低下させる懸念があり、更に、特に経済的弱者層への負担を大きくするものであるので、早急なる見直しが求められる。


なお、大島堅一氏(立命館大学教授)の有価証券報告書を用いた推計については実際とは大きく異なる、揚水発電費用について原発費用に加えるべきと主張は不適切、と指摘しています。(引用は割愛します)

【関連エントリー】
政府のコスト等検証委員会が各種の発電コストの試算を発表
電源別の発電コスト比較グラフ、いろいろ
[ 2014/11/25(火) ] カテゴリ: 今では古い陳腐化情報 | CM(0)
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