ポストさんてん日記

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がんの年齢調整死亡率、粗死亡率、リスクの“ものさし”

[ 2014/06/02 (月) ]
勉強を兼ねて、図表類を引用してまとめておきます。 引用元の資料には、いろいろなデータがありますが、主に“全がん”についてのデータを引用しますので、部位別については、原資料を参照ください。

がんの年齢調整死亡率

年齢調整死亡率とは?

がんは高齢になるほど死亡率が高くなるため、高齢者が多い集団は高齢者が少ない集団よりがんの粗死亡率が高くなります。そのため仮に2つの集団の粗死亡率に差があっても、その差が真の死亡率の差なのか、単に年齢構成の違いによる差なのか区別がつきません。
そこで、年齢構成が異なる集団の間で死亡率を比較する場合や、同じ集団で死亡率の年次推移を見る場合に年齢調整死亡率が用いられます。
もし人口構成が基準人口と同じだったら実現されたであろう死亡率として、集団全体の死亡率を、基準となる集団の年齢構成(基準人口)に合わせた形で求められます。
基準人口として、国内では通例昭和60年(1985年)モデル人口(昭和60年人口をベースに作られた仮想人口モデル)が用いられ、国際比較などでは世界人口が用いられます。
年齢調整死亡率は、基準(標準)人口として何を用いるかによって値が変わります。

Σ{(観察集団のX歳死亡率)×(標準集団のX歳人口)}
--------------------------------------------
標準に対する人口集団の総人口

以上の出典はがん情報サービスウータンの統計講座

年齢調整死亡率 年次推移
出典:がんの統計 2013(がん情報サービス2013/12/5)
この資料は1974年から2年に一度発刊、2008年から毎年刊行、今回は2012年のデータ

【主要死因別】
年齢調整死亡率
資料の26ページ
がん(悪性新生物)心疾患脳血管疾患3大死因の年齢調整死亡率は近年、減少傾向にある。
年齢階級別の主要死因でみた場合、がんは40歳~89歳で死因1位である。

【全がん】
全がん(年齢調整)

【がん:主要部位別】
主要部位別(年齢調整)

【がん:詳細部位別】
詳細部位別(年齢調整)


2012年 都道府県別 全がん 75歳未満 年齢調整死亡率
資料P82のデータからブログ主作成
(グラフ)2012年都道府県別全がん75歳未満年齢調整死亡率

図の出典は資料のP42
(地図02)2012年都道府県別全がん75歳未満年齢調整死亡率

全がん死亡率が高い5県は
男性:青森、秋田、和歌山、北海道、佐賀
女性:青森、北海道、茨城、秋田、大阪
で、これらの都道府県は、主要5部位(胃、大腸、肝臓、肺、乳房)の死亡率も高い傾向がある。


がんの死亡率など

主要死因別 死亡率 年次推移
出典:がんの統計 2013(がん情報サービス2013/12/5)

粗死亡率
資料の25ページ
がん(悪性新生物)は1981年から死因の第1位で、2012年には36万963人(286.6人/人口10万人)で、総死亡の約3割(28.7%*を占める。
* この比率の有効数字は偶然に人口10万人当りの死亡者数と同じ。

【参考】
死因別死亡率の長期推移(1899年~) 「本川裕さんのサイト、社会実情データ図録」

主要死因別 死亡数と死亡率
データを引用して表にします。
この死亡率(10万人当たりの死亡数)は、統計データから算出したリスクの“ものさし”になります。

10万人当りの死亡率
自殺率、交通事故、火災、労働災害、鉄道交通については、他のエントリーにデータがありましたので、掲載しました。
* (資料)労働災害死亡者数、交通事故死亡者数の経年グラフ

【参考エントリー】リスクの“ものさし”いろいろ(比較図表)

主な死因別死亡数の円グラフ
主な死因別死亡数の円グラフ(2012年)
        データ出典:平成25年人口動態統計月報年計(概数)の第6表
違う出典ですが、総数、がん~脳血管疾患、の数値は合致しています。

全がんの年齢階級別の死亡率
上記の全がんの死亡リスク 287人/10万人は全年齢で大括りすぎて実態をイメージできないので、年齢階級別のグラフを引用します。資料30ページ
がんの年齢階級別の死亡率
あたりまえの結果ですが、高齢になるほど、死亡率が指数関数的に増えるのがわかります。 経年変化では、男女とも若・中年の死亡率は減少していますが、高齢者(男性80歳以上、女性85歳以上)では増加。

参考までに表データも引用しておきます。
年齢階層別がん死亡率


がんの死亡リスク、罹患リスク

全がんの年齢階級別の死亡リスク
資料24ページ
全がんの年齢階級別の死亡リスク
累積生涯がん死亡リスクの推定では、男性で26%、女性で16%、つまり男性ではおおよそ4人に1人、女性ではおおよそ6人に1人ががんで死亡する。
【累積死亡リスクとは】
年齢階級別の死亡率を基に、生命表の手法を用いて算出されています*。この手法では、0歳の人100人からなる集団を想定し、その集団を加齢させて、発生したがん死亡者とそれ以外の死亡者を減らしていき、最終的に0人になった時点で、それまでのがん死亡者の数を合計します。それが生涯累積死亡リスク(100人中何人が、がんで死亡したか)に相当します。

現在の年齢別のがん死亡リスク
出典はこのページ
例えば、現在40歳の男性が20年後までにがんで死亡する確率は2%
現在の年齢別のがん死亡リスク

全がんの年齢階級別の罹患リスク
資料23ページ
全がんの年齢階級別の罹患リスク 
累積生涯がん罹患リスクの推定では、男性で58%、女性で43%、つまり男性・女性ともに、おおよそ2人に1人が一生のうちにがんと診断される。

現在の年齢別のがん罹患リスク
出典はこのページ
例えば、現在40歳の男性が20年後までにがんと診断される確率は7%
現在の年齢別のがん罹患リスク
[ 2014/06/02(月) ] カテゴリ: リスク,寿命,人口などのデータ | CM(0)
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