ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

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ダイオキシン類の環境放出量の変遷グラフ

[ 2014/03/19 (水) ]
ダイオキシンについて、“ごみ焼却炉からの発生”を問題視した解説が多いです。
本エントリーは、“そうじゃないよ”という一面をまとめたものです。
ニュースステーションによる風評被害事件も記載してあります。

1.近年の状況だけだと、、、

よく目にするグラフは1990年代後半から現在までのグラフです。
例えば、
   日本全国の排出総量と大気及び水質中のダイオキシン類濃度の推移
ダイオキシン類の排出総量の推移02
    出典:関係省庁共通パンフレット ダイオキシン類2012

これを見ると、①排出量と大気中濃度は相関しており、②排出量の多くは“ごみ焼却炉”由来なので、③ダイオキシン問題=ごみ焼却炉からの排出問題、という論法です。

2.私たちは何からダイオキシンを取り込んでいるのか?、その危険性は?

私たちが摂取しているダイオキシンの91%は魚介類からのものです。上のグラフでは大気よりも水質中の濃度のほうがポイントになります。

     日本におけるダイオキシン類の1人1日摂取量(2011年度)
図5-3-5日本におけるダイオキシン類の1人1日摂取量(平成23年度)
   出典:H25年度環境白書 図5-3-5 ダイオキシン類の1人1日摂取量

一方で、摂取しているダイオキシン量は、耐容一日摂取量(TDI)*の約1/6と少なく、他の環境リスクとの比較でも、ダイオキシンのリスクは小さいものと言えます。
* 人が一生涯にわたって摂取し続けても健康に影響が出ないと判断される、1日あたり、体重1kgあたりの最大摂取。一日摂取許容量(ADI)と同義と考えてよい。

魚食によるダイオキシンのリスクを魚食に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)のベネフィットと比べたら、問題にならないリスクと云えるでしょう。
表を1つだけ転記しますが、このあたりの詳細は長くなりますし、本エントリーの主題から外れるのでこれ以上触れません。

  損失余命(LLE:Loss of life expectancy)でみる日本の化学物質のランキング
損失余命02
   転記元エントリー:【資料編6】リスクの“ものさし”いろいろ(比較図表)

3.過去のダイオキシンの排出で、何が問題だったか?

ここが本エントリーの主題です。
1960年代からの農薬(除草剤)由来の放出量を含めたグラフです。ピークの1970年には1997年(H9年)の7倍以上が排出されています。
これまで環境中に放出されたダイオキシン類の大部分は、過去に使われた除草剤(正確には除草剤に含まれていた不純物)によるものです。それが禁止されてから環境中や食品、あるいは母乳中のダイオキシン類は減少したのです。現在環境中に残っているダイオキシン類の多くも、過去に使われた除草剤によるものといわれています。この現象は海外でも見られます。

           ダイオキシン類の環境放出量の変遷
ダイオキシン類の環境放出量の変遷
出典:激減したダイオキシン -環境放出の実態と暴露の動向-(塩ビ工業・環境協会)
.
4.有名な風評被害事件

“ごみ焼却炉からのダイオキシンで汚染される”とのイメージは、ニュースステーション風評被害事件の後遺症の影響もあると思われます。

1999年、テレビ朝日のニュースステーション(久米宏)で
『産業廃棄物焼却炉が集中している所沢の葉物野菜からダイオキシン多く検出』と報道、環境総合研究所(青山貞一所長)の間違ったデータや誤解を招きかねないイメージ映像を流した事で、大手スーパーから所沢産のホウレンソウを始めとする野菜が締め出され、卸し価格が半値以下に下落する被害が出た。
当初、番組コメンテーター(菅沼栄一郎)が「この報道をやめて(ダイオキシン問題を)救えるかってんだ」と番組内で怒鳴るなど誤りを認めなかった。放映の二週間後、久米が番組内で農家に謝罪し、「検査対象が茶だとは知らなかった」と弁明した。
農家側は、風評損害を受けたとして、損害賠償請求訴訟を起こした。これは最高裁まで行き高裁に差し戻すという判決で、実質的にテレ朝の敗訴。番組終了後の2004年に、テレ朝が農家側に謝罪して和解金1000万円を支払うことで和解が成立。
若い方々のための補足ですが、1985年に始まった、久米宏氏がキャスターを務めたニュースショーの草分け的番組で2004年3月に終了し、その後番組が報道ステーション(古舘伊知郎)です。

「風評被害」という言葉は、1996年O-157問題、1997年ナホトカ号重油流出事故、1999年所沢ダイオキシン報道、JCO臨界事故、により定着してきたとされています。

偏向報道のDNAは報道ステーション(古舘伊知郎)に引き継がれてきているようですが、先日の甲状腺がん報道は、それがニュースステーションと比較にならないくらい、ひどくなっているので驚きました。

【関連エントリー】
ダイオキシンの詳細について、こちらにまとめてます。

【メモ】
新潮45、1998年12月号掲載原稿(中西準子執筆)
日本人におけるダイオキシン類等の曝露量について~ダイオキシン類をはじめとする化学物質の人への曝露量モニタリング調査(2011) 2012年 環境省転記
[ 2014/03/19(水) ] カテゴリ: 大気汚染 | CM(0)
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