ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

農薬の ADI 及び ARfD 値(マラチオンの値)

[ 2013/12/31 (火) ]
“マラチオンの値についてのまとめ”を追記し記載内容を整理しました。2014/1/17
初回公開日:2013/12/31


まず、定義です。

ADI: Acceptable Daily Intake (一日摂取許容量)、一生涯食べ続けても健康に影響が出ない、一日当たりの最大摂取許容量で、単位は mg/kg(体重)/日。詳細はこちらのエントリー
ARfD: Acute Reference Dose (急性参照用量)、一回あるいは数回の食事で、健康に影響がない最大摂取許容量で、単位はmg/kg(体重)
ARfDは、残留農薬摂取による急性影響を考慮するために1994年にJMPR(FAO(国連食糧農業機関)とWHOの合同農薬残留部会)が設定した概念であり、結構新しいと言えば新しい概念(出典

【追記】
マラチオンの値についてのまとめ

FOOCOM.NET(2014/1/16 松永和紀氏)消費者はもっと怒るべきだ~アクリフーズ事件

今一度整理すると、
動物実験の半数致死量であるLD50は、動物の種類によってばらつきがあり、1,000~10,000 mg/kg体重。
動物実験やほかの科学的根拠を基に、「人が、24時間またはそれより短時間に経口摂取しても、健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量」としてJMPRが決めたARfD (急性参照用量)2 mg/kg体重/日、
人が毎日一生涯食べ続けても健康に悪影響が生じないと推定される1日当たりの量として、JMPRが決めたADI(一日摂取許容量)0.3 mg/kg体重/日である。
これらの数値には、かなりの幅がある。ADILD50に3300~33000倍の違いがあるのは、片や「毎日食べても、健康に悪影響なし」で、片や「動物では、半数は死ぬ」量だから。それくらい、摂取量によって影響は異なるのだ。残留基準はADIを基に決められる数字であり、今回の検出量を残留基準と比較して150万倍などと記述することにもまったく意味がないことも、理解してほしい。


各数値の根拠
発表された時期や機関などによって、違いがあるようです。

2013/12/30に食品安全委員会のサイトにマラチオンの概要についてが掲載されています。下記に値のみ引用します。(JMPR:FAO(国連食糧農業機関)/WHO合同残留農薬専門家会議による数値)
ADI:0.3 mg/kg体重/日(1997年)
ARfD:2 mg/kg体重/日(2003年)

畝山智香子氏(食品安全情報blog 2013/12/30)によると、EFSA(欧州食品安全機関)の2009年の評価では
マラチオンのADI とAEOL(許容作業者暴露量)は0.03 mg/kg bw/day、
ARfD は2種類 一つは動物実験データに安全係数100を用いた0.3 mg/kgbw/day、もう一つはヒトデータに安全係数10を用いた1.5 mg/kg bw
【参考】食品安全総合情報システムの資料 syu03050320149(食品安全委員会)

農薬の ADI 及び ARfD 値 一覧表(含、我が国における出荷金額)㈱化学分析コンサルタント-技術資料によると、
マラチオンのADI は0.03mg/kg/day、
ARfD はドイツとWHOは2mg/kg/day、US EPAは0.14mg/kg/day
この資料の掲載種類は大変多いです

【その他の参考情報】
FOOCOM.NET(2013/12/30 斎藤勲氏)マルハニチロの冷凍食品4種から高濃度の殺虫剤マラチオン検出
[ 2013/12/31(火) ] カテゴリ: 食品中の化学物質,リスク | CM(4)
Re: 検出されない場合
Kさん、コメントありがとうございます。今年も宜しくです。

うーん、この件は“犯罪”の可能性が高そうですね。そうだとすれば、ゼロ(含有していない)か100(含有している)かの状況になると思ので、ゼロベクレル主義や過剰反応とは別のお話になるかと。

個人的には、2点、気になるところです。
1点目は、残留農薬の基準値との比較はダメダメなお話であること。
残留農薬の基準値は、防虫など農薬のメリットと人体への有害性という農薬のリスクのトレードオフの整合を付けるためのものです。犯罪の場合、例えば、ヒ素や青酸カリが使われた場合は、残留農薬の基準値の何倍とか言うのはおかしいです。その場合は、致死量やこの記事本文のARfDが比較基準になります。

2点目は、メディアなどでのメーカー叩きが気になるところです。メーカーの関係者、頑張れと。

もうしばらく様子を見ないと、はっきりしませんね。
[ 2014/01/13 23:03 ] [ 編集 ]
検出されない場合
icchouさん、今年もよろしくお願い申し上げます。

読売の静岡版に、小さくベタで「苦情の商品から農薬検出されず」という記事が載っていました。そういう事例が全国的に多いのではないか、という気がします。つまり「そういえば吐き気が」「具合が」というふうになんとなくの、連鎖で申したてている人が実は多いのではないかな?と・・・。ほぼ全部の都道府県から苦情は出ているという地図も出ていましたが、おおげさということはないのでしょうか。
どうも、食品に関しては、ゼロベクレル主義に悩んできたので、消費者の過剰反応が多かったり、また「実は違った」という後追い報道もないように感じています。

(ちょっと記事とは遠い話になっていますが・・・)

[ 2014/01/13 16:09 ] [ 編集 ]
Re: マラチオン
tatsuさん
コメントありがとうございます。
その資料の一番下のURLが畝山智香子氏の原文で引用されているものと同じですね。
本文に追記しました。

今年も、いろいろと教えてください。
[ 2014/01/01 11:47 ] [ 編集 ]
マラチオン
年末ぎりぎりまでお疲れさまです。

EFSAの評価の概要はこれでしょうか。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03050320149

今年もよろしくお願いいたします。
[ 2014/01/01 01:11 ] [ 編集 ]
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