ポストさんてん日記

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スイス政府 段階的な脱原発を決定

[ 2011/05/27 (金) ]
http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=30325724
swissinfo.ch 5月26日 の記事である。

【抜粋】

 スイス政府は新しい原発の建設を行わない方針を明らかにした。しかし、現存の原発5基(発電量の約40%)の即時停止はなく、すべての原発は寿命を迎えるまで稼働を続ける。
 原発の寿命を50年とすると、最初に寿命を迎えるのはベツナウ第1原発で2019年。最後に2034年ライプシュタット原発が廃止される見込みだ。
 脱原発による電気供給量の減少は、省エネの推進、水力および再生可能エネルギーによる電力量の増大で補う予定だ。
歴史に残る日
 政府の試算では、脱原発にかかる費用は年間20億フランから40億フラン ( 約1877億円から3754億円 ) 。脱原発の方法を定める法律を2012年に連邦議会へ提出する意向だ。
 ロイタルト・エネルギー相は、「政府から明確なシグナルを送る必要があるという結論に達した。そういう意味で、今日は歴史に残る日だ」と述べた。6月に開かれる夏季連邦議会で脱原発について協議した後、秋までに法案をまとめ、2012年には審議会に提出したいと考える。

分かれる意見
 この決定に対する政界や経済界の反応はさまざまだ。
 中道の急進民主党 ( FDP/PLR ) は現世代原発の建設差し止めは歓迎するものの、新しい原子力技術まで完全にシャットアウトすることに疑問を投げかける。そのため、10年後に未来のエネルギー政策について国民の意思を問うよう提案している。
 中道右派の国民党 ( SVP/UDC ) は大きく反発。「電気代の大幅な値上がりや電力不足など、経済界や一般家庭に悪影響を与える恐れがある」と批判する。
 一方、ロイタルト・エネルギー相が在籍するキリスト教民主党 ( CVP/PDC ) は「我が国、我が子どもたち、そして持続的なエネルギー政策にとって有益な、勇気ある決断だ」と謝意を表す。
 社会民主党 ( SP/PS ) および緑の党 ( GPS/Les Verts ) も歓迎しているが、ミューレベルク原発とベツナウ原発を即時停止とせず、全面廃止まで時間がかかり過ぎだと批判している。

 産業界の反応も分かれ、経済連合エコノミースイスは「原子力発電に代わる電力をいつどのように確保するか、現時点では分かっていない。いい加減で矛盾した、無責任な決定」と厳しく批判している。また、電力企業協会 ( VSE/AES ) も懸念を表明している。
 喜びを隠さないのはクリーンテクノロジーの推進団体クリーンテック・スイスだ。「脱原発を取り決めることで、持続可能で競争力のある経済体に欠かせない大枠の条件が整った」と表明した。

全体的に肯定的な各紙の反応
 翌26日のスイス各紙の反応は、「歴史に残る日」「勇気ある決断」「理性的で首尾一貫している」「スイスの未来に大きなチャンス」など全体的に肯定的なものだった。しかし、度を越しており、楽観視し過ぎだと警告する声も多い。
 例えば「ヴァントキャトラー」は、電気代の大幅値上げなど、この決定が与える影響は多大であり、「無数の未知を抱えた戦略」と表現する。
 「ラ・レギオーネ」は、政府の決定は力強く、明白な態度を表していると評しながらも「今日その4割を原発が賄っている電力供給を確保するために、中期的に新しい資源を見つけなければならないことは誰もが承知済みだ」と今後の課題に触れた。
 「トリビューン・ド・ジュネーブ」も同様の見方だが、福島第一原発の事故後、スイス政府が即座に勇気ある対応をしたことを次のように称賛した。「世界中があきらめムードで、真の時限爆弾といえる技術にしがみついている中、政府は原発の新築を却下し、段階的な脱原発を提案した」
 「ターゲス・アンツァイガー」と「ブント」は、この脱原発政策の先行きはまだ不透明とみる。政府の決定は単なるシグナルであり、「最終的な決定権を持つのは連邦議会と国民」だからだ。
 「ノイエ・ツルヒャー・ツァイトゥング」は、「政府は確実だったスイスのエネルギー戦略を葬り去った」とかなり批判的だ。「リスク、そして危機に陥る可能性について客観的な議論が行われなかったことが残念だ。脱原発はただでは行えない。また、その影響を受け入れる覚悟のある人が多数を占めるのかどうかも疑問だ。ここには不確かなエネルギー政策の残存リスクが存在する」

【つぶやき】
 4月2日の時点では、スイスの原発建設の監督をした原子炉物理学者は、「原発は今後さらに建設されるだろう」と言っていた。(過去記事参照
 やはり、フクシマが世界に与えた影響は、とてつもなく大きい。
 理論や工学や経済だけの切り口では、原発の将来に渡っての存続可否を判断できなくなって来ているか


【追記】
●swissinfo..ch 9/29 スイスの全州議会が段階的脱原発を可決

【関連エントリー(新しい順)】
●ドイツ 脱原発 決定、初の原発モラトリアム、様々な意見
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[ 2011/05/27(金) ] カテゴリ: 原発に直接に関する事 | CM(0)
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