ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

甲状腺がんが1人確認されたことに関するPKA先生の解説、ほかを纏めました

[ 2012/09/13 (木) ]
 PKAnzug先生には、いつもながら、迅速・的確な情報発信、ありがとうございます。

 甲状腺がんの医学的情報に関しては、PKAnzug先生の発信を中心にアーカイブして来ました。
 週刊文春 郡山4歳児と7歳児に「甲状腺がん」の疑い のデマ記事のまとめ [2012/03/01]
 “福島の子 10人の甲状腺機能に変化”に関する情報まとめ [2011/10/08]

 今回も、そのシリーズの位置付けです。

 さらに、今回は、見識のあるブロガーの方々が関連情報を一斉に発信されていましたので、それらもアーカイブしました。

今回の発端

●福島民報 2012/9/12 甲状腺がん1人確認 福島医大「放射線の影響ない」 (cache)

【つぶやき】
 何ら問題ない報道ですが、心配する向きや、例によって騒がしい人達が・・・(紹介もアホらしいので割愛)


PKAnzug先生のツイートの引用(今回の検出の本質など)
 薄色茶色以外がPKAnzug先生のツイートの引用です。
 引用元:Togetter 福島県での甲状腺検査に対するPKA先生の呟きまとめ(by iwatekenmin01 さん)
 今回は、全てのツイートを引用している訳ではありません。
 順序も原ツイートとは異なっている部分があります。
 見出し加工、太字加工はブログ主によります。

そもそも騒ぐに値しないこと

 今回の「甲状腺癌見つかった」報道が騒ぐに値しないことは、「元々一定割合で存在する病気なんだから、調べれば見つかるのが当たり前」という極めて単純な、別に専門家じゃなくとも分かる道理で理解できるんですよね。

この調査そのものが今後増えたかどうかを調べるためのベースのための調査だと思っていたのですが違うのでしょうか。

 まさにそうです。甲状腺癌の成長速度から言って、今の段階の検査は元々あった甲状腺癌を確認するためのものと考えてOK。

スクリーニング発見についての補足

今回は一人見つかったとのことですが、そのくらいなら「通常の比率の範疇」だから取り立てる程の事ではない、ということですよね?・・・どのくらいの頻度や人数で見つかると、危険だと言われるんでしょう?

 自然発生で100万人に数人レベルと私も把握しています。この場合はスクリーニング発見なんで自然発生より多いはずですが、確率が低い分、集団によってバラつくので、8万人で1人ならまぁ「そんなもんかな」と思います。

 正確な数は分からないんですよ。18歳未満の甲状腺癌は非常に少なくて、100万人あたり数名(100万に1人という意見も)というのが有病率とされます。ただ、これは自然の経過で見つかった患者数から出してる数字なんですよね。
甲状腺癌は長い期間潜在してから発見されるので実際には甲状腺癌があるけど見つかってない患者も相当数いるだろうと推定されます。で、今回のようにスクリーニング検査(大規模検診)をすれば、その見つかってない人も見つかってきますんで、従来知られてる有病率よりは大きい率になるはずなんですよ。
実際、20代の患者さんで「これは10年くらい経ってそうだ」って甲状腺癌を見つけることも少なくないので、正確な数字は不明ながら、従来の有病率よりは相当大きい数字になると推定しています。

 ただ、どこから「影響があった」と言えるかというと、これは非常に難しい質問です。感覚的な回答でいいなら、とりあえず10万人に10人くらい見つかったら、「ちょっと多いから、他の地域で調べた数字と比較したいね」って言うと思います。あるいは少し余裕を持たせて5人でも。「放射線がどの程度から危険か」と同じく、明確な境界はないと思ってください。

 私は今回の原発事故では甲状腺癌は統計に差が出るほど増えないだろうと確信していますが、今回の調査では3-4人くらい潜在甲状腺癌患者(元々甲状腺癌を持っていた患者)が見つかってもおかしくないと思っていたんですよ。

有病率とスクリーニング発見率

 平常時の甲状腺スクリーニング(検診)による甲状腺癌発見率って、データがないんですよ。有病率って検診とか一切やってない状態で見つかったもので数字を出すので、甲状腺癌みたいに気付かれにくい病気だと、検診で見つかる数とは大きな開きがあるはずなんです。

 スクリーニング検査をすると「普通は見つからないもの」も見つけるので、統計上の有病率より多く見つかっても全く不思議じゃないです。

 今まさに連投用に書いてるネタが使えるかもしれません。有病率とスクリーニング発見率に違いがなぜ出るか、みたいなお話。完成にはまだ少しかかりそうですが。

【つぶやき】
 「無理をなされないでください」と下書きしてたら、なんと早速、連続ツイートとTogetterまとめ


――――――ここからは、新しい連続ツイート――――――

 先日ちょっと強調して話していた*潜在する病気の場合、有病率とスクリーニング発見率に大きな差が生じうる」という件、やはりちょっとピンと来ない人が多いと思うので、どういうことなのか解説してみようと思います。
* ブログ主注:数行上のコメントです。

 まずは用語の簡単なおさらい。
 有病率:ある集団の中で特定の病気に罹っている人の割合、
 罹患率(発生率):ある集団の中である一定期間に特定の病気の患者が新たに発生した割合、
 スクリーニング:特に症状がない集団に検査を行って病気の可能性がある人を片っ端から見つけ出す検査手法

 有病率と罹患率の違いは、さっき、いい感じの解説まとめが流れてたので、そっちを参照のこと。

 で、ここで「有病率」という言葉がなかなか厄介です。「集団Aにおける疾患Bの有病率は0.1%」って聞くと、疾患Bを持ってる患者は0.1%しかいないみたいですよね?でも実際はそうじゃないんです。有病率は病院などで診断された数から導くので、0.1%は「疾患Bと診断された人の割合」。
 つまり、有病率という名前ではありますが、これはある集団の中に実際にその病気が存在する頻度を必ずしも反映しないわけです。病気があっても気付かれにくい場合や、病院に行かないような軽い症状しか出ないものは、実際には有病率より多くの潜在的患者が「一見健康な人」の中に含まれてるんですね。

 では、ここから図も使って説明します。概念だけ分かればいいので、ややこしい話はざっくり簡略化。ある集団の人は、特定の病気に関して
 「病気がない」
 「病気だけど調べても見つからない」
 「調べれば見つかるけど調べてない」
 「調べられて病気と診断されてる」
のいずれかに分類されると仮定。

 まずは皆さんが一番気にしてるであろうはこんな流れ(図は甲状腺ですが、他の癌も大体同じ)。1個の癌細胞が発生し、徐々に増大して数ミリ大の組織塊となり、さらに増大して腫瘤になって、浸潤などで神経を刺激したり機能を障害するとやっと症状が出る。
PKAnzug 01  図の上の段は検査しても見えない癌です。下左になると検査すれば見えるかもだけど、検査しないとわからないから普通気付かれない。下中は検査では確実にわかって自分でも触れば気付くけど気付かない人も多い。右下にいくと大体みんな気付きます(気付いても病院に行かない人はいますが)。
 どこからが検査で見える大きさか、というのは実はなかなか難しい問題なんですが、そういうのを論じる場ではないんでここは省きます。「検査種や病変の位置・種類によっていろいろだけど、とりあえず小さいより大きい方が見つかりやすい」程度の把握で十分。

 次に、癌とは大分違う性格の病気として、尿管結石を挙げておきます。これは病状の深刻さと危険信号としての痛みの強さが最も釣りあわない例として有名で、発症するとひどい症状が出てみんな病院に行きます。つまり、発症例の大半が診断に行き着くわけです。
PKAnzug 02
 最後に甲状腺嚢胞。これも細胞サイズの水溜まりから始まるはずですが、そんなもん病気とは到底言えないので、検査で見える下限から嚢胞扱いです。嚢胞も右の巨大嚢胞までいくとさすがに症状が出ますが、大半はせいぜい真ん中止まりで、右は滅多にいません。
PKAnzug 03 なので、甲状腺嚢胞と診断される人は、ごく一部の症状があるものを除けば、別の事情で甲状腺エコーの検査を受けて偶然見つかった人、ということになります。なお、それぞれの間が点線の矢印なのは、癌と違ってごく一部しか大きくならないから。その性質から、小さい嚢胞ほどいっぱい見つかります。

 では、ここからそれぞれの有病率スクリーニング検査での発見率を考えます。癌は追加の話があるので後回しにして、発症すると漏れなく激しい症状が出る尿管結石タイプの病気をまず考えましょう。実際に病気がある人はすごく少ないので、図の上で省略された先には白の丸が山ほどあると思って下さい。
 尿管結石タイプの集団内分布はこんな感じです。スクリーニング検査をすれば腎盂結石の人は見つかって、将来患者になる可能性がある人はわかりますが、尿管結石の人が新たに見つかることはまずありません。
有病率=実際に患者がいる率と言ってもいいです。
PKAnzug 04
 では甲状腺嚢胞はどうか。稀にでかいのもありますし、別件から偶然見つかる人もいるので、図では1人を赤くしましたが、基本的に甲状腺嚢胞は検査しないと見つからない病気です。つまり実際の患者のほとんどは、気付かないまま普通に生活しているわけです。
PKAnzug 05 そうなると、診断例から導かれる有病率(全体に対する赤の割合)とスクリーニング発見率(全体に対する赤+緑の割合)は大きく乖離します。小さい嚢胞ほど多いことから、どれくらい小さいものまで病気と見なすかで緑の人数は大きく変わるので、嚢胞サイズの下限設定や検査機器の性能が非常に重要。

 私が以前に「調査の基準が全く違うものの発見率を比較するな」と強く主張したのもそういうことです。福島の検討では「最大3mmの嚢胞」ですら有所見としてA2扱いされてることが、検査受けた方の相談でわかっているので、小サイズの嚢胞を病変扱いしない調査の発見率と比較しても意味がない

 では、一番重要なの説明に入ります。癌の場合はこんな感じで、小さすぎて検査でも見えない癌(でもいつか大きくなる)という分類が加わります。嚢胞と違って放置すればどんどん育っていつか症状を出すので、普通に受診して診断される人もそれなりにいる。
PKAnzug 06
 それでもやはり、有病率(赤の割合)とスクリーニング発見率(赤+緑の割合)には間違いなく差が出ます。でなきゃ癌検診(=緑の人を洗い出すための検査)なんてやりません。そして、この緑や青の人がどれくらいいるかは、その癌がどれくらい潜在する性格のものかで変わってきます。

 甲状腺癌は以前から何度も書いてる通り、一般的に非常に長い時間をかけて成長する癌です。癌細胞が発生してから検査で見つかる段階になるまで、そして見つかる段階になってから自覚するまでに、それぞれ何年もかかるのが普通なんですね。言い換えれば、気付かずに持ってる期間が非常に長い病気。
 しかも甲状腺癌検診ってあまり一般的ではなく、また甲状腺を診ようと思わない限りは甲状腺は調べませんから、偶然に見つかることも少ない。となると、結構な数の潜在甲状腺癌患者がいて、有病率とスクリーニング発見率が乖離するということに。
PKAnzug 07
 個人的には、甲状腺検診はもっと普及していいと思うんですよね。死ににくい癌だから検診の価値も低く見られがちですが、気管浸潤で気管の一部を取ることになったり、半回神経を切らざるを得なくなって嚥下障害や嗄声を起こしたりというQOL低下を防ぐためにも早期発見は大切。検査のリスクも低いし。

 もひとつ余談のようなものですが、は一定の速度で大きくなるのではなく、加速的に増大します。というのは、個々の癌細胞が分裂していくので、倍々に近い形で増えるんですね。なので、本当に小さくて見えない状態でいる時間はかなり長いと考えられています。図で青い人を多くしてるのはそのため。
 甲状腺癌は「見つかる頃には発生後10年くらい経ってる」と一般的に言われるわけですが、スクリーニングでそれより早い段階のが見つかるにしても、幾ら何でも1年半ってのは早すぎるんですよ。福島医大が「今回の甲状腺癌は原発事故と関係ない」って発表できたのもそのため。

 では、仮に原発事故の影響で甲状腺癌がガバッと増えたとした場合、現状はどうなのかと考えると、こういう図になります。今の段階の調査では「正常」とされる青の人がいっぱい。この青の人が長時間かけて緑になり、さらに放置すると赤くなる。
PKAnzug 08
 もちろん元々青の人もいますから、今後出てくる甲状腺癌がみんな原発のせいというわけではないですが、原発のせいではないとほぼ断言できる赤や緑の人を今回の調査で除外して、さらに定期的に調査を続けることで、原発事故で出たかもしれない甲状腺癌を緑のうちに見つけられる、というわけです。

 そして残念ながら、元々青の人と原発事故で青になっちゃった人の区別はつきません。しかし、もしチェルノブイリのように甲状腺癌が増えたなら、今後発見される甲状腺癌も増えてくるので、数の推移を追うことで原発事故の影響の有無(程度)を評価することは可能です。

 で、これが増えないことを何年も(できれば10年以上)確認した上で初めて、原発事故に対する事後対応の1つである「I-131誘発甲状腺癌からの防護」はうまくいったと言えるわけです。甲状腺癌は大人しくてゆっくりな分、とても気の長い話になっちゃうんですよね。

 ということで、ちょっと話が脇に逸れたんで話を戻すと、有病率とか発見率とか、もっと以前からの話だとベクレルとかシーベルトとか、すごく馴染みのない言葉や数字が登場して、その数字から情報を引っ張り出そうと皆さん頑張ってますが、数字そのものよりまずはその数字の意味を考えてほしいんです。
 関係のない数字を並べて比較したり、似てるけど実は違うものを比較したりしても、そこから得られる情報は誤情報です。もし結論が合ってたとしてもただの偶然で、同じ考え方をしたらいつか間違います。誤情報はデマを生み、デマは不安を生む。不安はそれ自体実害であり、差別など別の害にも化けます

 で、その害が向かうのはいつも被災地です。先日の呟きで私は半ば皮肉のように「冷静ですね」と言われましたが、むしろ冷静にならないとダメなんですよ。最終的に実害が生じる以上、「踊らにゃ損々」とばかりに大騒ぎするのは、既に加害行為であると誰もが認識しないと。

 最後の部分はもう長いこと指摘されてるのに、「子供たちのために!」と叫びながら被災地の子供たちごと足蹴にする言行不一致がまかり通ってるので、もう今更期待はしませんけどね。自分が加害行為に加担してるかも、と一瞬でも思えた方は、一度立ち止まって熟考していただきたいところ。

 ということで、結局ちょっとズレたまま話を終えますが、福島でやってる甲状腺スクリーニングの意味や、その結果を「有病率」と比較するのが合ってるようで正しくないことなど、各種考察の一助となれたなら幸い。

 結構長くなったな。こういうのは書けるのに論文とか発表スライドはなかなか進まないという不思議。

――――――新しい連続ツイートはここまで。以下、元の情報に戻ります。――――――

配慮か事実認識か

癌が見つかったお子さんも、そのご家族も、「それみたことか」も「見つかって当たり前」と言われる事も、どちらも望んではいないだろう。いくら予後のよい癌だとしても、癌という言葉は当人にとっては重い。どうか「早期に見つかって、検査のある福島だからこそ見つかって良かったね」と思えるように

 私ももう少し配慮した方がよかったかなと思う一方で、明確に「癌が見つかること自体は当然である」という事実を示すことは、見つかった患者の心情に配慮することよりも遥かに重要だと思っているので、多分配慮してても大差のないことを言ってただろうと思います。

【つぶやき】
 無責任に騒ぐ人達が巻き起こす副作用が問題な訳で。


あの記事で騒いじゃう人は・・・

 「探せば見つかるのが当たり前」の状況で見つかって騒ぐのが愚か、という話なんだけどな・・・。

 甲状腺癌が見つかること自体は当たり前なので、見届けるべきは「この情報で誰が釣られてどう踊るか」ですね。

 こんなので騒いじゃう人は、何を聞いても「危険!」としか反応しない、言わば「ぶっ壊れて鳴り続ける火災報知器」みたいな存在なんで、危機のセンサーとしてすら役に立ちません。もしセンサーとしてTLにそういうのを置いてる人がいたら、ノイズを減らすためにも排除しておいた方がいいと思いますよ。
 1年半ず~~~~~~っと鳴り続けてた警報なんで、パタッと止まったら不安になるのも分からないではないんですよね。ただ、そこは克服しないと日常に戻れないので、やはりそういう人向けには精神医学・心理学的なケアがないといけないのかなって思います。

 デマを撒く人たち本人はどうしようもないと、この1年半で大体分かったので、粛々とみんなで無視するしかないんじゃないですかね。明確な実害が出ていれば法的にどうにかできそうですが、デマは実害との因果関係を立証するのが非常に難しいので・・・。

 あの記事で騒いじゃう人は、どんな情報を受け取っても全部危険だって言う類いの人だってハッキリしますから。時間の無駄なので、そういう人はそろそろ選択的に議論から排除すべき時期だと思いますよ。

【つぶやき】
 御意です。


関連ツイートの追加

 「小児癌は進行が速い」っていうすごく大雑把な一般論を当てはめていいなら、「甲状腺癌は若い方が大人しいタイプが多い」という別の大雑把な一般論で返すだけです。正直、潜在甲状腺癌の性状は分からんのですよ。ただ、10代に出来たと思われる20代の患者さんは、わりと普通の甲状腺癌が多い。
 ちなみに、小児甲状腺癌は活動性の高いタイプが多い、という報告もあるんですが、これも考えりゃ当たり前なんですよ。子供のうちに発症して発見された事例が「小児甲状腺癌」として認識されるんだから、そりゃそればっか集めたら活動性も高いに決まってます。

 一時期話題になった悪魔の証明で戦うための言葉「○○の可能性は否定できない」って、実は私も検査レポートでよく使うんですよね。「強く疑う」「疑う」「可能性がある」の次くらいの疑わしさの表現。その下に「完全には否定しきれない」もあります。でもこの言葉、私は疑う根拠がない時は使いません。


【追記】
 自分の意に反する話をする人間を一方的に「悪」と捉えて、あの手この手で攻撃しようとする厄介な人たちがいるということを、最近嫌な形で実感してしまったので、そういう一方的に向けられる悪意のことは無視しちゃいけないなとも思っています。自分のリソースを削って情報提供するだけでも十分に負担なのに、さらに悪意や害意まで向けられるんじゃ、情報発信に大きな旨みがある人の偏った意見ばかり流れるようになっちゃう。

 信用してもらえるのであれば、基礎的な部分は「こうなんですよ」って話せばいいので楽なんですが、そもそもこっちを信用してない相手だと、たとえばそれに反する特殊なデータ(探せば大抵ある)を突き付けて「嘘つき!」って言ったりするんで、なかなか難しいです。

 我々にできるのは極力分かりやすく説明することまでで、「御用だから信用できない」とか言われちゃうと、もうどうしようもない気がします。また、これまでの説明でも「これだけ明示的に示せば、さすがにものの道理で理解してくれるだろう」って思ったのが、誰かが悪魔の証明などで穴をこじ開けて、みんなそこを通っていっちゃうような事態は何度かありました。

以下、見識のあるブロガーの方々が一斉に発信されています
 こちらの内容の判断は、読者各々で。

★「日本核武装講座」2012/9/13 既に読み筋だってw 放射脳猿大騒ぎ
 (ごく一部のみ引用)

 以下はチェルノブイリ原発事故の後で、ベラルーシでの子供の甲状腺検査での発病率と、それ以前に米国での検査結果の比較の比較です。

 チェルノブイリ以前に米国で同じような検査をしたところ、甲状腺の異常が多く見つかっています
変ですねえ。おかしいですねェ。これが見かけ上の発病率というものです。

 検査機器や医療技術が進歩しているから、今まで見つけられなかった物が見つかってしまうという面もあるのです。

 次のデータですが、
ブレストは、甲状腺の被曝量が2~3ラド=20~30m㏜であるのに対して、ミンスクやグロノドよりも甲状腺癌の頻度が突出して高い。
ポーランドの被曝量上位5%は、ゴメリと同程度なのに発病率は低い。
こういうのもロシアやベラルーシやウクライナでの、『見かけ上の発病率』が増加したと言えるのです。
福島だけを見て騒いでも無意味です。
他の地域との比較をしないと、安易に原発事故のせいだとは言えないのです。

 だから今、「ホラ、甲状腺癌が出た」と騒ぐのは、脱原発猿のように知性が無いか、煽りが目的かの何れかしかないと言っても良いでしょう。

 でも、これって何かに似ていますね。そう、劣化ウラン弾騒ぎです。

 1件出たくらいで「ホラ原発だあ」と騒ぐのは、自らの知性の無さを満天下に晒している恥ずかしい行為なのです。
まあ、猿に恥ずかしいとか言っても解りますまいなあwww


★「toshi_tomieのブログ」2012/9/13 福島県調査。8万人で一人に甲状腺がんが見つかる-チェルノブイリと大差ない頻度。日本の過去の統計と大差なし。
 (ごく一部のみ引用)

 以前のブログ記事で紹介した国立がんセンターのデータを再掲します。

 今回は、子供の全員を検査したので、これまでの統計より何倍も大きな数が見つかって当然です。そういう観点では、2009年のデータと全く同じ、と解釈できます。

 尚、
チェルノブイリで放射能の影響で甲状腺がんが増えた、と言うのは間違い、と近藤宗平氏が主張していることをご紹介済みですが、改めて発生頻度を見ると10万人に一人以下で、
今回と同じ頻度=日本の過去の統計と大差なく
近藤氏の主張通り、
チェルノブイリで、放射能の影響でがんが増えた」、は「間違い」、
であることが分かります。それまで検査しなかったので分からず、恐怖におののいて検査したら見つかった、だけでした。


★「できるだけごまかさないで考えてみる」2012/9/13 甲状腺がんは、本気になって探せばけっこう見つかるがん
 (ごく一部のみ引用)

 甲状腺がんはどのくらい発生しているのかについて、以前当ブログでもこの記事などで何度もお世話になったgarbagenews.comを主催なさっている不破雷蔵さんがさっそくグラフを作ってくださっている。感謝に堪えない。

 15-19歳で、10万人あたり1人弱。今回の調査対象が約8万人なので、放射線の影響がなくても、探せば見つかるという数字と言えよう。

 (今年の1月のPKAnzug先生のtogetterも引いておられます)
 
 医学書を写メで撮った画像を貼る。

 以上を踏まえると、今回の検査で、約8万人の福島県の子どもの甲状腺を精密に調べたところ、一人甲状腺がんが見つかった、という事実以上のことも以下のこともないわけで、この事実だけで、この発症と放射線の間には因果関係があるとは全然言えない、ということがおわかりいただけると思う。

 なんか、放射脳って、ホントにわかりやすいね。単細胞なところが。



つぶやき

 一般人向けに判りやすい解説を書ける人は本当に素晴らしい能力の持ち主なんだろうと思い脱帽でした。


 関連エントリーはカテゴリーにひとまとめにしています。記事下部or左欄のリンクから、どうぞ。

【個人的メモ】
★「ryoko174の混沌日記」2012/12/9 甲状腺被曝フェチたちの終わりなき索敵
★「朝日新聞」2012/12/1 子の甲状腺の嚢胞「放射線影響考えにくい」専門家指摘
★「ujiin」2012/12/2 子供の甲状腺 東京でも36%に嚢胞
★「toshi_tomieのブログ」2012/10/19 “福島県の子供の8万人に一人の甲状腺がん、36%の子供にしこり”は、放射線の影響が発現前の「現状確認」のための検査の結果-それを承知の毎日新聞が騒ぐのは何故?
★「toshi_tomieのブログ」2012/10/16 甲状腺癌の発生率増加は現実か?幻想か?ーーアメリカ国立癌研究所リポート2008年

★Togetter8万人にひとりから統計を考え直す〜「どうせゆとりやし」とか「数III取ってないし」とか言わずに(by glasscatfishさん)
★Togetter甲状腺関連のまとめ(PKAznug先生のまとめを中心に)(by leaf_parsleyさん)
★Togetter急性進行の甲状腺ガンと通常の甲状腺ガンについて(by leaf_parsleyさん)
★「アゴラ」福島県、放射線量の現状 ― 健康リスクなし、科学的計測の実施と愚かな政策の是正を
★「六号通り診療所所長のブログ」2012/10/12 チェルノブイリ甲状腺癌の性質とその組織型について
★「六号通り診療所所長のブログ」2012/10/11 放射線誘発甲状腺乳頭癌の再発率について
[ 2012/09/13(木) ] カテゴリ: 甲状腺がんなどに関する | CM(0)
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