ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

専門家(学者、医師など)を正しく評価するコツ

[ 2012/09/12 (水) ]
 表記について安井至教授による“なるほど論説”をアーカイブします。

低線量被曝を正しく評価するコツ
 出典:安井至教授のHP「市民のための環境学ガイド」から、2012/7/29 バイスタンダー効果と最終結論

(関連部分のみ引用)

 科学者の意見が一致しないといって、放射線の低線量被曝の影響は「分かっていない」から危ないという判断をする人がいる。科学者の意見が一致しないのは、それは科学者というものの商売から言っても当然で、一致すると思う方が間違いだ、ということを明らかにしてみよう。

 放射線防護学というものは、生体への放射線の影響を過大に評価しても良いから、過小評価は絶対に避けて、放射線による被害を可能な限り極小化することを目的としている。そのため、LNTのようなモデルを考える。モデルというが実際には仮説であって、生物が遺伝子の損傷を直す能力があることはすでに科学として確立しているのだが、これを無視することが、リスクを過小に評価する可能性が無いという理由でこの学問領域では正しい選択になる。

 放射線生物学では、生体が放射線によってどのように損傷を受けるか、科学的に正確に表現することが求められるので、過大評価も駄目だし、過小評価も駄目。

 以上の2つのジャンル以外に、医者、あるいは、医学博士というジャンルがありますね。

 放射線防護学は、過小評価であることを絶対的に避けるという使命があるのだが、それでも過小評価だといって弱点を突くのが、実は、医者。一般の人々にとっては、医者放射線生物学者との区別は付かない。医者には、実は、多種多様の人がいて、一部には、バズビー氏的な発想、すなわち、自分の政治的主張を補強するために、理論を作り上げるというケースも有り得る。さらに一般論として、 「危ないかどうか分からない」ものを「絶対に危ない」と言っていれば、多くの人は、「命を大切にする良い医者だ」と言ってくれるという、訳の分からない動機もありうるから。 

 弁護士もそんな評価がありうる商売。同時に、危ない危ないということで商売が拡大できるという解釈も成り立つ。これは医者も同じ。

 ということで、色々な専門家が、なぜ異なったことを言うのか、その解釈の一部をご披露した次第。すなわち、商売によって違う
とんでもない理屈を暴露する結末になったが、このような余り語られないことをそれなりに語ることは良いことかもしれない。やはり、自分が偉くなりたい、自分の商売を繁盛させたい。どうしてもそんな方向に努力してしまう、ということは、すべての人にとって当然のことなのだ。

 我々が良く言うセリフ、それは、「メディアも商売だから」。これの一般化ですね。
放射線防護学者も商売」、「放射線生物学者も商売」、「医者も商売」。

 ここで再度整理すれば、
 リスクを過小に評価しては商売が成り立たないので、過大に評価するのが放射線防護学者
 リスクをさらに過大に評価する傾向が強いのが医者
 リスクを適正に評価しなければ商売が成り立たないのが放射線生物学者、ということになる。
 メディアの場合には、どのようなケースもあり得る。どのような読者を味方に付けたいと思っているかによって決まる。極めて単純な発想で考えることでも、十分に理解できる。

 とんでもない結末だと自己批判しつつも、実は、このような解釈ができるぐらいの余裕を持つことが、低線量被曝を正しく評価するコツだと思うのだ。現在の福島の状況では、放射線が原因で、明確に寿命が短くなるというケースは考えられない。だから、ちょっとよそ見をして、どのような人が何を言っているか、その専門、あるいは商売との関連をじっくりと観察するといった余裕を持つことを是非ともお勧めしたい。



つぶやき

 今回の放射線問題で、学者も医者も多種多様な人が居ることが判ったのは大きな収穫のひとつです。(ネガティブな収穫が多いですが)

 危険派からの攻撃を受けながら(あるいは恐れず)、尊敬に値する活動や発信を継続している方々には敬服します。

 他方では、涙の内閣参与辞任会見の小佐古敏荘教授が、放射線防護学なのは今回の論説を読んで“なるほど”です。
(同じ放射線防護学でも、安斎育郎先生のような尊敬できる方もおられるので、一概に言うべきではないですが。)

 また、本来は論理的に繋がらない、核兵器反対⇒原発反対⇒現状の放射線リスクを過剰に危険視、という流れにどっぷり浸かって、様々な傷害・実被害を発生させている人達も多いですね。
(中には、印税目当ての方も居るようですが)

 医師では、熊本の医師と彼に同調する医師は論評にも値しないですが、IPPNW(核戦争防止国際医師会議)に関係している方々の今回の放射線影響に関する発信も注意する必要があると思います。
【関連エントリー】
★「チェルノブイリの健康被害 25年の記録」の問題点とドイツの実態など [2012/05/17]

 そういう煽り派の専門家(医師、学者)の発信に良く出てくるキーワード
反原発・脱原発。東電と同じ。危険か安全か。安全性を確認できない。ICRPは信用できない。ECRR。チェルノブイリで起きたこと。避難。子供。肥田舜太郎、矢ケ崎克馬(学者個人名は特異的なものだけ)。


【おまけ】
 デマを発信する獣医師もいますね。
 ★「大槻義彦のページ」2012/9/6 福島、栃木の人、結婚するな、と池谷獣医師

 デタラメを発信する医師もいますね。(もみの木医院長 川口幸夫氏)
 ★「PseuDoctorの科学とニセ科学、それと趣味」2012/9/2 「ホールボディカウンター検査は、受ける必要はない??」に対するダメ出し

 あらためて。


関連エントリー

★きわめて主観的なメモ(信用する専門家、しない専門家) [2011/11/27]
[ 2012/09/12(水) ] カテゴリ: ゼロリスク,デマ,風評,不信専門家 | CM(4)
Re: 管理人のみ閲覧できます
コメント、ありがとうございます。
Kさんの人脈は広いですね。
[ 2012/09/24 12:16 ] [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2012/09/24 08:54 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
診療放射線技師について、認識を新たにしました!!(今までほとんど知りませんでした)
撮影技術とか放射線防護だけでなく、病態・診断に対する知識も必要なんですね。

また、ギガ(10の9乗)ベクレルを体に入れている(らしい)放射線医療から見ると、今の騒ぎは何なんだ、となるのでしょうね。(リスク・ベネフィットの面で特殊なケースだとしても)
[ 2012/09/17 19:47 ] [ 編集 ]
放射線に関する専門技能での放射線技師は唯一の国家資格。

あーだこーだ言ってないで、放射線技師の国家試験教本でも、読めば多くがわかる。 写真お願い→放射線技師が撮影→放射線科医が判読→担当医が意見書と写真を見る。 専門医ならな写真の判読はしますが。放射線医療は放射線科医が指示書を出します。 ちょっとでもいい写真撮ろうとして、自殺に追い込まれた放射線技師さん。 放射線医療などヤメちまえです。今の心境は。
[ 2012/09/17 00:45 ] [ 編集 ]
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