ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

開米瑞浩氏の原子力論考のコミュニティ・シリーズ全10編のリンク集

[ 2012/06/21 (木) ]
第10編を追記しました。2012/6/24


 開米瑞浩(カイマイ ミズヒロ)さんの読解力図解力と教える技術の謎解きブログに、なるほど・面白いと唸ってしまう連載がありましたのでアーカイブさせて戴きます。

前つぶやき

 「北九州市瓦礫持ち込み反対運動」で「中核派」が登場してくる背景、おかしな報道の背景、○○大学でおかしな主張をする人達がいる背景、などが良く判りました。


原子力論考のコミュニティ・シリーズ全10編のリンク集
それぞれの記事でごく一部を引用していますが、引用箇所の選択はブログ主の主観にすぎないので、そんな紹介は無視して、リンク集としてご使用ください。

●1.コミュニティは統制を必要とする 2012/6/3 原子力論考(57)
(ごく一部のみ引用)

 原子力問題なのに初めのうちは原子力のゲの字も出ない。

 そういうわかりにくいシリーズなので、時間のあるときに読んでください。

 【行動様式】とは。


●2.統制を失った集団には別な統制の網がかかる 2012/6/3 原子力論考(58)
(ごく一部のみ引用)

 人間の集団というものは、コミュニティになろうとするものです。伝統的な統制の働かない人間が集団で存在すると、そこに新たなコミュニティを作ろうとする力が生まれてきます。

 そんなわけで、伝統的社会の統制を外れた「労働者」が集団として存在し始めたとき、そこに彼らを統制する新たな社会思想が生まれるのは必然でした。結果、共産主義がその役割を担ったわけですが、この思想は既存の社会における行動様式と衝突します。

 統制を失った集団には別な統制の網がかかる
 この不安定要因が1945年以後の日本でどう作用したか、というのが次の話題になります。


●3.大衆扇動のための4点セット 2012/6/3 原子力論考(59)
(ごく一部のみ引用)

 ようやく、原子力の話が少し出てきました。が、まだ少しだけです。

 基本的には昭和30~40年代のそうした「日米政府・自衛隊・米軍・大企業」を攻撃のターゲットとする反政府運動はほとんど失敗してきました

 こうした経緯があるため、日本の教育・出版・報道機関はもともと左翼・反政府傾向があり、なにかにつけて「攻撃しやすいターゲット」を探すのが習い性になってる者が少なからずいます。

 そんな人々が「攻撃しやすいターゲット」としてよく選ぶのが「政府・軍・大企業に近い者」であり、攻撃するための口実としてよく使われるのが「軍事・金・環境・差別」のどれかにかかわるスキャンダルです。
 実際、福島原発事故がらみでこれがどういう形で出ているかを挙げてみましょう。

【「反原発」を進めるべき理由としてよく主張されるポイント】

 1.原発の真の目的は核開発である (軍事
 2.原発は安くない(
 3.電力会社が利益を上げるために強硬に再稼働を目論んでいる(
 4.放射能は微量でも健康を害する(環境
 5.環境放射能汚染は取り返しが付かない(環境
 6.原発の周囲では白血病が多い(環境
 7.温排水が生態系を変える(環境
 8.原発立地自治体出身者が差別されてしまう(差別
 見覚えがありませんか? 軍事・金・環境・差別の4点セットは、日本において「不満を持つ人々」を動員して、その攻撃を特定のターゲットに向けさせるための定番の材料なんです。
 しかも、学生運動の成功体験を捨てられない残党組がその母体を作った出版・報道界には、同じ手法で「大衆扇動」をすることに長けた人間がいます。
 したがって、日本のマスコミが「軍事・金・環境・差別」の4点に絡んで、特定の対象を攻撃するような論調を語る場合は警戒しなければなりません。それは単なる大衆扇動の口実なだけで、真実ではない可能性が高いのです。


●4.大衆扇動をしたい人々にとっては深刻な事故のほうが都合がいい 2012/6/4 原子力論考(60)
(ごく一部のみ引用)

 前回書いたように、日本の出版・報道界、教育界には学生運動の闘士あがりの人々が多く流れ込んだ関係で、もともと左翼・反政府傾向があり、なにかにつけて「攻撃しやすいターゲット」を探すのが習い性になっている者が少なからずいます。

 学生運動の闘士というのは基本的に下の図でいう「善意の活動家」のポジションです。

 彼らは、出版社、新聞社やTV局に入っても同じ姿勢で「政府叩き」をするようになりました。1993年に起きた「椿事件」は出版・報道界に根強く存在するその体質を象徴しています。

 学生運動を通じて「言葉ひとつで大衆扇動をする」快感を知ってしまった人々が、「夢よもう一度」とばかりに運動の材料を探した結果行き着いた先のひとつが反原発運動だったんですね。
こうした「政府叩きのための口実を使った運動」には典型的なパターンがあります。それが前回書いた
 (図は割愛)
 軍事・金・環境・差別のいずれかの観点でスキャンダルを探して叩くわけです。
 「原子力発電」というのはこのすべてになんらかの形で当てはまるか、少なくとも当てはめる口実を見つけることが出来る、攻撃しやすいターゲットなのは明白です。

 86年に起きたチェルノブイリ原発事故はケタ違いの大事故で、多くの死者を出し、広汎に汚染地域が広がりました。これで反原発運動は絶好の「叩く材料」を得たわけです。

 「環境」つまり健康に関わる問題となると、一気に関心を持つ人が増えます。チェルノブイリで大事故が起こり、健康被害が出たことは、反原発運動を通じて「言葉ひとつで大衆扇動をする」快感を得たい人々にとって実に都合のいい事件でした。

 彼らにとっては、「原発事故に伴う被害は、大きければ大きいほど都合がいい」のが本音です。そのほうが、「放射能の危険性」を声高に語ることができ、恐怖に駆られた大衆を扇動することができ、自分たちに人を動かす力がある、という錯覚を得ることが出来るからです。
 そのため彼らは「原発事故の影響を過大に見積もり、放射能の恐怖を過剰に煽る」ことに心血を注ぐようになりました。

 福島原発事故についても、あれだけの大事故を起こしてもなお、放射線障害は一件も起きないだろう、という予想が有力です。
 それは「言葉ひとつで大衆扇動をする」ことを望む人々にとっては非常に都合が悪いことなんですね。「原子炉のメルトダウンは破滅的な事態であり、何十万という人々に深刻な健康被害が出る」と主張してきたにもかかわらず、3機の原子炉がメルトダウンしても誰も放射線障害を起こさない、というのでは、今までの主張が嘘だったことになってしまいます。


●5.「危険煽り」の嘘がばれそうになると何が起こるか 2012/6/6 原子力論考(61)
(ごく一部のみ引用)

 反原発活動家の「放射能はきわめて危険だ」という危険煽りの主張の代表的なものを挙げると下記のようになります。

→(図の引用は割愛ですが)これは判りやすい!

 実際に原子力発電所の過酷事故が起こったことで、発生直後には反原発活動家は千載一遇のチャンスとばかりにその活動を活発化させました。

 市民が落ち着きを取り戻すにつれて、反原発活動家の「メルトダウンで日本壊滅」的な「恐怖煽り」は嘘だったことが明らかになります。
 そうなると、「活動家」達の行動はおおまかに2グループに分かれます。焦ってさらに主張を先鋭化させるグループと、空気を読んで撤退を始めるグループです。

 この問題が厄介なのは、「活動家」の多くが「放射能の危険」を真実だと信じ込んでいることで、当人達はほとんどの場合完全に善意でやってるんですね。だからこそ事態を深刻化させるのですが。

 いいかげんに我々は「無知に安住する市民」であることから脱却しなければなりません。そのために重要なキーになるのが20世紀までとは違う「コミュニティ」です。


●6.「学校」は「無知に安住する市民」を育成するシステムだった 2012/6/8 原子力論考(62)
(ごく一部のみ引用)

 「活動家」のもたらす社会的な悪影響を防ぐためには、「活動家」そのものを封じるのではなく、「活動家」に振り回される「普通の市民」の側が目利きにならなければいけない、というのが私の考えで、そのためにこの原子力論考も書いています。

 コミュニティの規模が拡大してくると、「広がったコミュニティ全体に共通するルールを教えこむ、特別なシステム」が必要とされるようになります。実はそれが、
   学校、軍隊、監獄
です。(これで有名なのがミシェル・フーコー)

 「政府も東電も信用できない。誰も、何が本当なのか教えてくれない」ということで心理的に動揺すると、何が起きるか
 「正しいことを教えてくれそうな人を探し始める」
わけです。この条件に当てはまるのは、

  信用を失った「政府」「東電」とは逆のことを
  自信たっぷりに分かりやすい言葉で言う
  専門家らしく見える
そういう人間です。

 その心理的動揺にうまくはまり込んだのが小出、武田といった「放射能危険煽り派学者」だったわけですが、本質的な問題は、市民の側がそういうアジテーションに対して無防備だということなんですよ。

 いいかげんにそこからは脱却しなければなりません。
 そうしない限り、同じような事態は何度でも起こります。
 私たちは、「無知に安住する市民」であることに別れを告げるべきです。


●7.「コミュニティ」の中での「対話」が重要 2012/6/11 原子力論考(63)
(ごく一部のみ引用)

 こんなことはもうやめなければいけない。
 こんな無限ループは終わりにしましょう。

 私だって私の知らない話題については詳しい人を頼りにします。人間は自分ではわからない話題については、その判断力のありそうな直接の知人のほうが、TVに映っているえらい先生よりも信用できるんですよ。


●8.「自己統御感の喪失」は多大なストレスをもたらす 2012/6/13 原子力論考(64)
(ごく一部のみ引用)

 チェルノブイリ原発事故でも、ストレス障害のほうが放射能起因の障害よりもはるかに大きかったというのが国連科学委員会の結論です。
 今回は「コミュニティ」が重要であるという話題に関連して、もう少し書いてみましょう。

 メンタルなストレスを軽減することが重要になってくるわけですが、ここで大事なのが「自己統御感」という概念です。

 そこで、ストレスを減らすために「自己統御感の回復」を図る必要があるわけですが、自己統御感の喪失というのは簡単に言うと
    自分がコントロールできない対象への恐怖
なわけで、逆に言えば
    自分がコントロールできる対象
にしてしまえば、乗り切れるんですよ。
 そのためには「コミュニティ」単位で「自律的に」ことに当たる必要があります。


●9.「自己統御感」は、自分で行動し考え決定することで得られる 2012/6/23 原子力論考(65)
(ごく一部のみ引用)

 ここで、ある資料を紹介します。
 エートス in 福島 による「忙しい人向け エートスまとめ」

 いつもの得意技で図解してしまいますと、原発事故後に地域住民にはこんな心理的ストレスがかかります。

 というわけで、「エートス」活動が目指しているのは「喪失」ではなく「回復」のストーリーです。


●10.他人任せの思考スタイルはやめましょう 2012/6/24 原子力論考(66)
(ごく一部のみ引用)

 逆に言えば自分がコントロールできる対象にしてしまえば、乗り切れます。
 では、「コントロール」とはいったい何なのか? それを知る上で興味深い例が最近ありました。

 要は、放射能の危険性を過剰に煽るグループへの批判をしている科学者に対して、思わず「そこまで言うなら2000ベクレルの牛肉送りつけてやるから食ってみろ!」と言ってしまったところ「ぜひ食べたいから待ってます」と返されてしまったという話。

 科学的思考、科学者の態度というのは基本的にこういうものです。

 原発問題に関して、KやTやHのようなトンデモ学者がいかにトンデモであるか、については、twitterで膨大な議論がありますが、そこにはどんな否定的証拠を示されても執拗に「A先生」のほうが正しい、とトンデモ擁護論に執着する人が必ず出てきます。
 Evidenceを完全無視するその姿勢は正直理解に苦しみますが、要するにこれは物理現象に関する科学の問題ではなく、メンタルヘルスの問題だと考えれば納得がいきます。つまり、「私の不安が正しい、と言ってくれるA先生を否定されると、自分自身が否定されたような気がする」というメカニズムが働いています。

 だから、「コミュニティ」としての対応が必要になります

私たちは同じ地域に住み、同じ問題で困っている仲間です。
助け合って生きていきましょう。
私たちはどの一人も見捨てません。
私たちが住む地域をよりよくしていくために、あなたの力が必要なんです。
みんなで、できる努力をしていきましょう。

 それでも「自分にも何かが出来る、やれることがある」という錯覚を得たい人がしばしば参加するのが「デモ」です。「デモ」のすべてがそうだとは言いませんが、現実には単なる「社会的に意義のある活動に参加した気分になれる」「自分が正義の味方になった気分になれる」手段になってしまっている場合が多いものです。
 もうそんなことはやめようじゃありませんか。
 きちんとEvidenceから見る姿勢を身につけ、「自分で考える」ことを習慣づけることが大事です。私が原子力論考を書いているのもそのためです。
 (もしかしたらまだ続くかも)



後つぶやき

 むろん、この一連の論説とは異なる背景や見方もあるのでしょうが、ブログ主には腑に落ちる論説でした。
 あと、「エートス」活動の重要性なども。

 以前のエントリー“放射線ゼロリスクの追及”を止めないと復興・復旧が進まない、皆が幸せに暮せないの「つぶやき欄」でグレー情報・流言・デマなどを広める人を類型しましたが、今回のファクターが一番大きいのかも知れません。


 関連するブログの紹介です。
●「福島 信夫山ネコの憂うつ」2012/6/10「北九州市瓦礫持ち込み反対運動」で「中核派」が「犯行声明」
(ネコさんのブログではこれ以外の記事にも関連するかと思われますが・・・)

(ついでのアーカイブですが)
開米瑞浩さんの『読解力図解力と教える技術の謎解きブログ』のうち、原子力論考の一覧です

●原子力論考 一覧ページ

(個人的メモ)
●「ryoko174の混沌日記」2012/10/9「信仰心あつき無宗教者」日本人と反原発教
[ 2012/06/21(木) ] カテゴリ: ゼロリスク,デマ,風評,不信専門家 | CM(0)
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