ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

電力供給は足りなくなったら瞬時に連鎖してダウンする(波及事故、波及連鎖、ブラックアウト、電力不足ドミノ)

[ 2012/05/19 (土) ]
「togetter」大規模停電は「水道が止まる」のとは違います(by @powerpc970 さん)
に、電力供給というものは、足りなくなったら瞬時に連鎖してダウンすることが
易しく?纏めてありましたのでアーカイブします。

[まとめ欄]から引用

 *印や斜字の部分は、ブログ主の補足です。

大規模停電の原因となる発電所脱落とはどういうことなのか。
停電を「水道が止まる」のと同じ感覚でしか捉えていない人が多過ぎます。分かりやすい連続ツイートを紹介。
補足:私が以前相手した反原発信仰者は 同時同量の原則すら知らなかった orz

 「節電」を呼びかけてる時点で「電気が足らないこと」を判れ。電気が足りているなら、節電する必要すらないわ。

 本気で関電がやばくなったら、四電、中電、九電も関電との系統連系を切る*でしょうね。恐ろしいのは波及事故、どうなることやら。
 *繋いでいる電線のスイッチを切るイメージ

 電気ってものは「発電所から圧送」しているものではなくて「負荷(使用側)が吸い上げてる」感じのものなんです。つまり発電所の能力が足りなくても吸い続けるイメージ
すべての発電所の供給力を超えた時点で連鎖的に発電所が過負荷で自動停止します。だから「120%送電」とかはあり得ないんです。

 どういうことかというと、100万KW150万KWの発電所があったとします。系統連系で繋がってると、送れる総電力は250万KW。電力需要が250.1万KWになった時点でどちらかの発電所がダウンします。たとえば100万KWの方が先にダウンすると150万KWの発電所に250.1万KWの負荷がぶら下がります。当然、150万KWの発電所もダウンします。この連鎖は一瞬で起こります。これが波及連鎖と呼ばれる総電力皆失状態です。

発電所が脱落した場合、送電網にも急激な負荷がかかりますから、変電所などで予測不能な故障(燃損等も含む)が発生する可能性も十分にあります。これが広範囲に及ぶ場合、その故障箇所の特定と復旧にも時間がかかるということは忘れてはいけません。

 そして、電源再投入の時には「突入電流」も考えないといけない。モータは始動時には定格電流の6倍(直入始動)の電流が必要だといわれています。ですから、100万KWの発電所の負荷が100万KWなら、開閉器を投入(スイッチを入れる)した時点で過負荷となりダウンするんです。まぁ、開閉所で小分けするんですが

 発電容量と需要量が近くなると、小分けでも危ないんです。だから負荷が100%もあり得ないんです。80%程度で運転するのが望ましいんです。「100%で運転」なんてありえない。

 反原発の人が単純に「設備容量を足すとこれくらいあるから停電しない」とか言いますが、安全率を全然見ていないお笑い計算です。何度も言いますが「100%負荷」はあり得ません。

 さらに豆知識~
 発電所の80%運転とか100%運転とか言いますが、発電機の回転数は常に一緒です。回転数が変わることは周波数が変わることを意味します。車で言うと、「常に40km/hで走りなさい」と言われているようなことです。
 40km/hでずっと走ってて、キツイ上り坂になったら速度が落ちだすのでアクセルを開けますよね?このアクセルの踏み具合が発電所の「負荷率」です。では、すでにアクセル全開なんだけどさらにキツイ上り坂になったらどうなるでしょうか?
 結果として「回転数」が落ちてきます。電圧も落ちてきます。回転数が落ちると発電所の周波数維持ができなくなり「同期」できないので開閉器が落ちます。また、電圧が下がると電流が上がりますので余計に開閉器が落ちます。


以下は、少々、専門的なのでスルーして戴くのも

 位相同期はこんなメーターがあります。古いやつだと時計の長針だけのやつがあります。グリグリ回って、発電機の回転数を12時方向に合わせて開閉器を投入すると入るんです。写真は比較的新しいもの。最近はデジタルですけどねぇ。

 わたしも3500KVAパララン(並列運転)の発電機の手動同期投入試験をやらせてもらったことがあるんですが、負荷がない状態だと、きちんとセンターに合わせてきれいに投入できます。でも、負荷がかかると負荷変動で負荷がかかってる側の発電機の回転数が動くんです。そこで…
 センターになった一瞬を狙って、数回投入を試しみるわけなんですけど、うまい具合に入ったとしても、位相調整のフィードバックが遅くて、発電機が暴れるんですw 「ウオン!ウオン!」ってw それで収束するときもありますが、拡散すると見事に故障表示が出て止まりますw
 「電力会社すげー!」って思う瞬間でもあります。w
 3500KVAの発電機ってどんなのかと言いますと、長さ15m、高さ6m、幅3mくらいあります。そいつが暴れるんです。こわいですぅ~><
 まぁ、レスポンスの良いディーゼル(ツインターボエンジンなんですよw)でもそんな感じなんで、どんくさい(のろまな:大阪弁)ガスタービンなんて、同期とれる気がしねえですw



つぶやき

 オリジナルツイートを発信して戴いた、しんく@___Think___さんには感謝です。
 技術的に、正しいことが書いてあります。
 政策決定に影響力を持っている方は、この程度の事は理解しておいてほしいですね。(周りに技術系の役人がいるでしょう)
 現状レベルの放射線のリスクは微々たる一方で、こちらは人の生死に係る大きなリスクだと思います。
 下記の過去例をみると、供給能力ギリギリの状況で、落雷やトラブルが発生した時に、波及的に大停電が起きています。


電力不足ドミノ、波及事故、波及連鎖、ブラックアウト
(いずれも、このような停電の仕方を言う単語)

 電力不足ドミノとは 新語時事用語辞典 Weblio辞書

 発電所の稼動停止や電力需要の高まりなどによって、電力を融通し合う電力会社がドミノ倒しのように次々と電力不足に陥ること。
 夏場の電力ピークを迎えることで融通する側の電力会社も連鎖的に電力不足に陥る可能性もあると指摘されている。


 ご興味のあるかた向けに。
 ●1987年7月23日首都圏大停電(ウィキペディア)
 ●2003年北アメリカ大停電(ニューヨーク大停電)(ウィキペディア)
 ●過去の大規模停電事例

大停電
出典:2003年8月14日北米北東部停電事故に関する調査報告書

関連エントリー、ツイッター、togetter

●発電の種類、ベストミックスとは(色々な話の前提)

●安井至氏に対する飯田哲也氏の反論 http://togetter.com/li/310456
 安井先生の説明は良く判りますが、飯田哲也氏の反論は理解できません。コメント欄にもそのようなコメントが多いです。

【個人的メモ】
●「IEEI国際環境経済研究所」2013/04/02 停電と発送電分離を論じるための基礎知識
●公開シンポジウム「電気はどうやって運ばれるの? -大停電を防ぐには-」質問回答集
●「読解力図解力と教える技術の謎解きブログ 原子力論考(49)」2012/5/3 電力品質が下がることを想定しておかなければならないか
[ 2012/05/19(土) ] カテゴリ: エネルギー基礎資料 | CM(0)
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