ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

“ドイツ放射線防護協会”とは

[ 2011/12/17 (土) ]
 以前から、少々、気になっていたので『ドイツ放射線防護協会』について調べてみました。
 検索した範囲では正確な情報にヒットせず、でしたが、調査した方の情報も結構ありました。(皆さんもご苦労した様子があります)
 その結果、得た結論は“チェルノブイリ事故をきっかけにできた情報提供会社
単なる反原発ではドイツで影響力を持つ民間団体”という事です。【コメントを反映して修正】

 日本の反原発系の団体のいくつかが、この組織の発した資料をHPに掲げている様です。
 関連情報をアーカイブします。

1.まず、ドイツの正式な原子力規制組織を押えておこう

ドイツ原子力許認可規制機関関連図2出典:ATOMICA
中央
上部
BMU連邦環境・自然保護・
原子炉安全省
原子力規制
 Bundesministerium fur Umwelt, Naturschutz und Reaktorsicherheit,
左 
上部
RSK原子炉安全委員会原子炉の安全性、保障措置に関するすべての
問題に対してBMUに助言する責任を持つ
 Reaktorsicherheits-Kommission
SSK放射線防護委員会電離放射線のリスクからの防護のあらゆる問題
について、BMUに助言する責任を持つ。
 Strahlenschutzkommission

上部
BfS連邦放射線防護局放射線防護に関し専門的な立場から、BMUを
支援する。 役割の一つに、
放射線被ばく登録の確立・維持、事故・トラブル
情報の文書化、関連安全研究の実施、がある。
 Bundesamt fur Strahlenschutz
出典:ATOMICAドイツの原子力安全規制体制 (14-05-03-05)

 名前は似ていますが、上記のSSK:ドイツ放射線防護委員会とは無関係です。

2.皆さんの調査結果

●「大槻義彦公式ブログ」4/16 放射線防護協会?(一部のみ引用)

 任意団体と思われます。このような団体では学会によって、研究成果の合意がなされないままただ、なんらかの思惑から勝手なデータを使用されることがあります。なお、引用されたHPを開けようとしましたが、GOOGLEは『この項は削除された』と出てしまいます。


●「Togetter」ドイツ放射線防護協会って…何?(by kuratan)(一部のみ引用)

 (チェルノブイリ事故後)西ベルリンでは、ヴァルトビュ-ネという野外コンサ-ト場でのチャリティコンサ-ト収益を資金に“ドイツ放射線防護協会”という団体が発足し“Strahlentelex”という会報を発行して独自の西ドイツ全国放射能情報を提供し始めた。この会報は現在もウェブサイトのかたちで存在している。
 「ドイツ放射線防護協会」は今は立派なhpも持っているけど、実質はトーマス・デルゼーがやっている出版情報サービスの放射線テレックス(Strahlentelex)みたいです。1987年から活動している実績は尊重されるべきだろうけど、持ち上げすぎない方がよろしいでしょう。日本に向けていろいろ教えてくれる「海外専門家」は、限られた同じグループの人たちです。世界各国の意見のように思ってしまうけど、彼らが使っているソースは限定された同じもの。えらくゾッとする状況ですよ。


●「 Togetter」ドイツ放射線防護協会の謎(by kuratan)(一部のみ引用)

 怪文書『日本における放射線リスク最小化のための提言』を見ますとドイツの非政府組織が『岐阜環境医学研究所』『NO DU ヒロシマ・プロジェクト』へ宛てた文書であることがわかります。
 いったいこの謎の『ドイツ放射線防護協会』は何なんでしょう? 外国の非政府組織が決めた謎の制限値によって… どれほどの農家が風評被害を受けたのか?憤りを感じる。


Yahoo!知恵袋(一部のみ引用)

 民主党の原口一博前総務大臣が、この団体の正体も主張内容も精査せず、マヌケにもリツイートしてしまったために、デマに近いこの団体の情報が出回ってしまう結果となりましたね。(4月頃の話)



3.9/11~12の福島県立医科大学で開催の国際専門家会議への公開質問状の提出団体・賛同団体に名前を連ねています。

 質問内容:2枚だが、提出団体・賛同団体リスト:8枚というスゴイ構成です。
 提出団体・賛同団体リストの7番目に載っています。


 自動翻訳では、まともには読めないのが残念。

【追記】
5.ドイツ放射線防護協会の基準に対する誤解

●「Togetter」「ドイツ放射線防護協会」の提言は「ドイツ」の放射線防護の実際を反映したものではない(by klammer_affe)
(一部のみ引用)

 ドイツ放射線防護協会の主張の正否はここでは置きます。彼等の主張がそのまま「ドイツ政府」の見解だと誤解している向きが未だに多いので、最低限の共通理解として、彼等と「ドイツ政府」(もしくは直属の「放射線防護委員会(SSK)」)は対立しており、それぞれの見解は全く違うのだ、ということをせめて知ってもらいたい。


●「@wiki」デマ・誤解:ドイツ放射線防御協会の基準
 2012/3/4現在で“執筆中です。”とのただし書きがあるが、情報は、ほぼ整っている。(一部のみ引用)

 ネットでは「ドイツの食品基準(放射性物質)は大人8ベクレル幼児4ベクレル」という知識が広まっているが、これは誤解。ドイツの食品基準はEUの食品基準 600Bq/kgと同じ。



つぶやき 【全文追記】
 Eisbergさんからコメントのご回答*1がないので現有情報の範囲で記載しました。


 *1コメントでのQ&Aの抜粋
ブログ主:Q (2011/12/17 17:21)
 ドイツ放射線防護協会あるいはセバスチャン•プフルークバイル会長は、“低レベル放射線の人体影響”でのベースはどの様なものでしょうか?(○○学説に基づいているとか、○○基準に基づいているとか)

Eisbergさん:A (2011/12/17 17:53)
 ドイツ放射線防護協会の低レベル放射線の影響に関する見解がどのような学説に基づいてのものかというご質問は、しごくもっともなことと思います。
 私も生半可な理解で無責任に間違ったことを言ってはいけないという気持ちがあります。その点をよく考えた上で情報提供させて頂きます。

 ネットなどによれば、ドイツ放射線防護協会の主張はECRRに基づくらしいです。自分の国でさえ、採用されていない(相手にされていない?)基準(らしきもの)を日本政府に勧告する民間団体って何なんでしょうか?
 日本のECRR支持団体もバスビーの出鱈目が公知の事実になり具合が悪くなったので、ドイツ放射線防護協会を余計に前面に出してきたのかも知れませんね。

 「主流対反主流」という構図があるとき、等価の情報かどうか?確認が必要です。反主流のバックグラウンドのチェックは見逃されがちです。
 放射線の人体影響に関連する“ドイツ放射線防護協会”の発信情報、その転送や引用は、かなり“一般的ではない”(信用するリスクが大きい)と思うべきでしょう。


関連エントリー

●「チェルノブイリの健康被害 25年の記録」の問題点とドイツの実態など
●きわめて主観的なメモ(信用する専門家、しない専門家)
●LNT仮説ほか、放射線の“確率的影響”を巡る諸説のまとめメモ 
[ 2011/12/17(土) ] カテゴリ: ゼロリスク風評デマ不信専門家 | CM(8)
mugichaさん
ご対応戴きありがとうございます。
放射線に対するご心労お察し申し上げます。
ネット上を含め、あまりにも色々な情報がありますので、取捨選択も大変だと思います。
心配しないことは難しいのでしょうが、ストレスなどで健康を害されないよう願っております。
[ 2012/03/30 19:50 ] [ 編集 ]
Re: タイトルなし
mugichaさん
コメントありがとうございます。
了解しました。読みとり間違いだったようですね。
そちらの修正後、当該部分を消去いたします。
今後も、引き続き宜しくお願いします。
[ 2012/03/30 09:32 ] [ 編集 ]
時々ブログ拝見させていただいております。
『ドイツ放射線防護協会』についてまた考える事があり再度記事読み直した所今気付きました。
記事の趣旨に沿わない時系列的な誤認とピント外れの引用であったこと申し訳ありませんでした。
頭悪い一主婦が我が子へのリスクについて調べ、且つ離れている姉妹へ発しているブログな為無責任な引用になっていました。お許し下さいませ。
近日中記事修正いたします。

[ 2012/03/30 00:27 ] [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2012/02/22 16:34 ] [ 編集 ]
Eisberg様
了解いたしました。
お忙しい中、すいません。
急ぐファクターはありませんので、無理をなされない様にしてください。
[ 2011/12/17 18:25 ] [ 編集 ]
icchou様
防護庁に政府から圧力がかかっていると認識したのは、次のような経緯からです。事故直後から、防護庁は日本からの一時避難者に対し、ホールボディカウンター検査を無料で実施するなど、非常に協力的でした。また、日本から流れて来る情報についての問い合わせにも非常に迅速で丁寧な対応をしてくれていました。ところが、私の仲間の日本人が原子力安全保安員がこっそりと発表したフクシマ事故で放出された核種の一覧表を防護庁に転送し、国民の健康への影響に関して見解を求めたところ、態度が一転して変わり、数週間返答を待たされた後、「日本から私達が得ている他のデータを総合的に検討した結果、日本政府のこれまでの対応は妥当であり、フクシマ事故の影響は深刻ではない。まったく問題ない」と言って来ました。さらに新しい情報を送り追求すると、しどろもどろの状態です。上からの命令でそう言わされているという印象です。(もちろん、推測ですので断言はできません)

防護協会の低レベル放射線の影響に関する見解がどのような学説に基づいてのものかというicchouさんのご質問は、しごくもっともなことと思います。防護協会はオットー•フーク放射線研究所という独自の専門研究機関を持っていて、そこでの研究結果がStrahlentelexに反映されているものと見られますが、私はまだよく読み込んでいませんので、もう少し詳しくお調べしてから改めてご報告差し上げるということでよろしいでしょうか。

ただ、これまで私が調べてブログにアップして来た情報は、あくまでも素人が短期間で勉強して理解できるレベルの内容であり、それ以上の詳しい専門情報となると学術的レベルになりますので、人の命にかかわる重大な情報ということもあり、私も生半可な理解で無責任に間違ったことを言ってはいけないという気持ちがあります。その点をよく考えた上で情報提供させて頂きます。
[ 2011/12/17 17:53 ] [ 編集 ]
Re: 単なる民間団体
Eisberg様
コメントありがとうございます。お久ぶりです。

>放射線防護協会はドイツのエネルギー政策に極めて重要な役割を果たしています。
背景のご説明と合わせて“ドイツのエネルギー政策において脱原発の方向へ重要な影響を与えた”と理解しました。ありがとうございます。

私の念頭にあるのは、放射線防護協会の“低レベル放射線の人体への影響”の面なのですが、その関連で質問させてください。
>政府から口止めがかかっている様子です
を感じられた命題は、原発や被害の物理的側面といった事でしょうか?それとも低レベル放射線の人体影響の生物学側面でしょうか?具体的な内容が判ると良いのですが。(これは本記事内容に関係しないと思いますがEisbergさんのコメントから生じた質問です。)
以下は、もしお判りであれば、で結構ですが、
放射線防護協会あるいはセバスチャン•プフルークバイル会長は、“低レベル放射線の人体影響”でのベースはどの様なものでしょうか?(○○学説に基づいているとか、○○基準に基づいているとか)
カウンター質問になってしまい恐縮です。
ご指摘の“単なる”をどの様に修正するかは、もう少し時間を頂ければと思います。
[ 2011/12/17 17:21 ] [ 編集 ]
単なる民間団体
icchou様 いつも記事を読ませて頂いております。

放射線防護協会は確かに民間団体ですが、「単なる」という形容詞はこの団体には当てはまらないと私は思っております。私も最初はドイツ政府の機関である連邦放射線防護庁の方を「まともな」機関と考え、防護協会に関しては、よくわからないうちは飛びつかないでおこうと思っていました。

しかし、その後、両機関について調べ、連邦放射線防護庁は残念ながら頼りにならない機関だという結論に達しました。これまでフクシマに関して問い合わせ等して来ましたが、最初のうちは非常に親切だったのが、最近は深刻なデータを前にしどろもどろ、守りの体制です。外交に関わることを心配して、政府から口止めがかかっている様子です。

一方、放射線防護協会ですが、会長のセバスチャン•プフルークバイル氏は「ただの」人物ではありません。旧東ドイツ出身の科学者で、DDR時代には東ドイツ科学アカデミーのメンバーでした。また、政治的にも非常に力のある人物で、DDRの最後の政権では複数の大臣のポストを兼任しています。そのときに、大臣の権限を利用し、東ドイツの原発について徹底的に調べ上げたそうです。チェルノブイリの原子炉を石棺の内部に入って調査した世界でも数少ない人間の一人です。大手メディアの科学番組にも、その他の著名な科学者らと同列でしばしば登場します。放射線防護に関する権威と言って良いと思います。

この民間団体ができた経緯は、現在の日本同様、国民がチェルノブイリ事故に対するドイツ政府多応のまずさに危機感を持ったことがきっかけです。その後、ドイツにおいては反原発運動が根強く継続し、今回の脱原発の決定に至りました。その意味で、放射線防護協会はドイツのエネルギー政策に極めて重要な役割を果たしています。
[ 2011/12/17 15:25 ] [ 編集 ]
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