ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

ベルギーの個人の善意が相馬市「教育復興子育て基金」に

[ 2011/12/01 (木) ]
 相馬メールマガジンNo259(2011年11月10日号)で、立谷秀清相馬市長が報告されています。
 関連情報を含めて引用します。

●彩音さんたちへのメッセージ

 ベルギーに住む山内佐和子さんから、温かなお便りと子供らへの支援金を市役所あてに送金していただいた。御礼の返信で私は、そのお手紙をメルマガで紹介さ せていただくことをお願いし、ご了解をいただいたので私の礼状とともに掲載させていただく。なお支援金は彼女のご理解のもと「教育復興子育て基金」に充 て、心のケアをはじめとする教育全般への支援金としていただいた。



                                 2011年10月31日
 相馬市長 立谷秀清さま

 はじめまして。在ベルギー・アントワープの山内佐和子と申します。
 このたび、東日本大震災で被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。震災から7ケ月を過ぎました。これまでに日の丸型のクッキーを焼いて売り、3039ユーロを集めました。日本円にして32万2千円、これを相馬市震災孤児等支援金にお送り申し上げます。

 震災直後、アントワープのふたつのインターナショナルスクールで、日本人父兄によるチャリティーバザーが開かれました。私は友人の協力を得て、日の丸模様 のクッキーを焼いて参加、売り上げ金はチャリティーバザーに加算され日本大使館経由で日赤に送られました。

 たくさん焼いた残りを、ベルギー人の主人が自分 の勤める会社に持って行って売りました。また、クッキーの包装材料の取り扱いをあたった友人から、「そうした商品の取り扱いはないが、会社でクッキーを配るから買わせて欲しい」と、オーダーをいただきました。こうして、個人的にクッキーを焼いて売る募金活動が始まりました
 ある日、「赤十字などの大きな組織に募金するより、自分の知っている人に託したい」と言って募金してくださった方がいらっしゃいました。私たちは、私の クッキーを買ってくださった一人一人の方々に、励まされ支えられてきました。ウェブサイトもたちあげ、地元の言語オランダ語で「voor gewone mensen door gewone mensen」をスローガンとしました。直訳しますと「普通の人から普通の人へ」ですが、「私からあなたへ」と訳 したいと思います。
 heep://www.cookiesforjapan.be
 知名度があり大きな金額を集めることのできる大きな組織には、大きな組織だからできることがあるでしょう、その存在活動意義を十二分に認識しております。 一方私たちは、ただただ、個人の伝のみ、友人、友人の友人、友人の家族、会社の同僚たち、近所の方々といった、私が直接、あるいは友人の向こうに顔が見え る、ごくごく普通の人々から、「あなたの日本を応援したい」と募金を預かってきました。ささやかではありますが、その意義もまたある、と思っております。

 募金は純粋に売り上げのみで、コストは一切引かれておりません。材料そのものを提供いただいたり、募金とは別途寄付をいただき材料費、包装費を捻出しました。このたびの送金も、手数料のかかる銀行を通さず、個人的な方法で日本円を用意しました。私たちは寄付金の税控除も必要ありません。もし控除されたらその還付金もそのまま、寄付させていただきたいくらいです。

 クッキーは一袋、3ユーロ、300円ちょっとのものです。焼いた以上のクッキー代を渡されることも多々ありました。また、銀行の支店長を務める友人の厚意で口座も開設したので、オーダーなしで、そこに直接お金だけを振り込んでいただくこともありました。
 彼らの善意を直々に受け、その重みを知る者として、1ユーロ、1セントたりとも無駄にすることなく、純粋に被災地のために使いたい、そしてそれは、日本の未来を担う子供たちのために使ってほしい、それがクッ キー作りと販売に協力してくれてきたメンバーみんなの意向でした。明確明瞭に、集まったお金が純粋にこどもたちに使われるために設立された「相馬市震災孤 児等支援金」は、まさしく、私たちが求めていた募金先でした。

 立谷さまのメールマガジン7月11日号でご報告ありました、「相馬市議会六月定例会の議決を得て、三月から六月までの4カ月分を一括して子供達に手渡しすることが出来ました」「七月分以降は、それぞれの口座に毎月振り込むことと致しております」という早急な対応にも、深く尊敬の意を表します。
 私からあなたへ、わたしたちからあなたたちへ。ベルギーから、相馬市の44人のあなたたちのために使われるということを、このたび募金をしてくれた一人一人に伝えます

 また同10月25日号*1に「相馬の将来を担う子どもたち全員の成長こそが希望」と書かれていらっしゃいましたとおり、子どもたちは日本の未来そのものです。 このたびの震災により、かけがえのない多くのものを失った子どもたちの、一生負うであろう心の傷を思いますと胸が痛みます。そんな彼らが、未来に向かって 新たに立ちあがって進んでいく様子に、どれだけ私自身が生きることと生かされていることの大切さを学び、励まされていることか、、、

 メールマガジンに書かれました彩音さんはじめ、すべてのお子様たちには、世界の裏側で、あなたたちを見守り応援している人々がいるということを伝えてくだ さい、そして、どうもありがとう、と伝えてください。どうかよろしくお願いいたします。そして、彼らを支える立谷さまはじめ、相馬市のみなさまにも感謝と応援を申し上げます。
 これからも、微力ながら、自分がここでできることを考え、実践していきます。

 立谷さまのご尽力も、そのまま日本の希望の光です。メールマガジン、ありがたく今後とも拝読させていただきます。
 どうぞ、くれぐれもお身体ご自愛くださるよう、お祈り申し上げます。

                            山内 佐和子(Sawako Yamauchi)


 拝復

 子ども達に対する支援金と心温まるお手紙を拝受致しました。遠いベルギー国の台所で相馬の子ども達の為にひとつひとつクッキーを焼いておられたと思うと感激に耐えません。山内様とベルギー国の皆様の御厚情に心から感謝申し上げます。

 被災以来、私達は日本中、世界中の方々の御支援を受けて今日まで生き抜いて参りました。はじめは、地域住民をひとりでも多く助けようとして亡くなった消防 団員たちの為に、相馬と子どもたちを守ってゆかなければと決意しましたが、今では支援して下さった皆様のお気持ちに応える為にも相馬市を復興させ、子ども 達をしっかりと成長させねばと念じております。

 どうかこれからも相馬の子ども達をお見守り下さいますよう。最後にお願いですが、山内様のお手紙をHPにアップすることをお許し願えないでしょうか。できれば私のメルマガでも取り上げさせて頂ければ幸甚です。

 ひとつは相馬の子供達に山内様のお気持ちをお伝えしたいこと。もうひとつはベルギー国の皆さまの温いお心を広く日本中にお伝えしたいと思いますので。

                                     草々

 平成23年11月1日
 山内 佐和子 様                  相馬市長 立谷 秀清



*1 メールマガジンNo.258(2011年10月25日号)

●彩音さんの決意

 9月10日のこと。津波の犠牲者を悼むために市が主催した慰霊祭で、遺族代表として祭壇に語りかけた磯部中学校二年生、阿部彩音さんの言葉に会場全体が胸を打たれた。彩音さんは副分団長だった健一さんの長女。被災して間もないころに避難所でお会いした、健一さんのお母さんの凛とした気丈な決意を以前にこのメルマガで紹介したが、娘さんからも私は大切なことを教えてもらった。
 「集落の人々を救おうとして殉職した父を私は誇りに思います。父のように人の役に立てる大人になりたいので、勉強をして大学に進み、将来は保育士になりたい
 いままで何千と聞いた追悼の言葉のなかで、これほどに死者を労わる気持ちに接したことは無かったように思う。天国の健一さんが最も望むこと、つまり我々大人たちが何を目標に復興に取り組まなければならないかを、14歳の少女に教えてもらったのだ。

 いま、福島県は厳しい状況にある。津波被害を乗り越えても、原発による県全体への風評被害や健康不安など、いつ果てるとも知れない戦いが続くことになる。震災復興と放射能問題のふたつの課題に直面する相馬市も、福島県の一員としての長期戦を覚悟しているが、彩音さんの言葉に、長い峠の坂道の向こうにぽっかり浮かんだ白い雲を見るような思いがした。健一さんら消防団員たちの子どもだけではない、相馬の将来を担う子どもたち全員の成長こそが希望なのだ。

 震災孤児等支援金条例をつくり世界中に支援を呼びかけたのは、被災して間もない4月のことだったが、あのころの私は親を失った子どもたちを、先ずは経済的に支援することを考えていた。支援とは、生活の支援金と進学のための学資の全額支給だった。お蔭さまで、支援の基金は3億1千万円を超えた。4億円あれば、震災孤児遺児に月々3万円ずつ支給し、さらに大学進学の際には入学金と毎年の授業料全額を返還無用の奨学金としてあげられる。寄付者のなかには継続的にとのお考えで、定期的に送ってくださる方もいらっしゃるのでありがたい。亡くなった親たちに代わって心から御礼を申し上げたい。

 国内をはじめ世界中からご支援をいただくなかで、しかしながら今回、私は御礼を言っているだけでは済まないということを彩音さんから教わった。彼女に大学進学の学力をつけさせるように、教育しなくてはならないということである。子どもたちが相馬の将来の希望なら、その子どもたちを目いっぱい教育することこそが我々のできる最大の地域振興策なのだ。

 9月議会の最終日、急な提案で議会の皆さんにはご迷惑をお掛けしたが、新たに教育目的基金、「相馬市教育復興子育て基金条例」を満場一致で可決していただいた。もちろん基金のすべてを学力向上のために使わせていただく。たとえば、相馬に行って子どもたちの勉強を見てやりたいという優秀な大学生がいたら、旅費宿泊費などに充てたい。子どもの可能性は無限大だ。だから使い道は山ほどある
 彩音さんの大学入試まであと4年。どのような成果を出せるかで我々の地域振興策が問われる。



【つぶやき】
 いいお話です。つぶやきようがありません。


【関連エントリー】
●諸外国からの義援金、支援金のまとめ
[ 2011/12/01(木) ] カテゴリ: その他の震災関連 | CM(0)
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