ポストさんてん日記

放射線・エネルギー・環境・化学物質・食品などの情報をアーカイブとして整理すると同時に、徒然につぶやいています。 リンクはご自由に。

福島80キロ圏内の河川水・井戸水の放射性物質の測定結果

[ 2011/10/26 (水) ]
 文科省から10/20に河川水・井戸水の放射性物質の測定結果(汚染状況)が発表されています。
●放射性物質の分布状況等に関する調査研究(河川水・井戸水における放射性物質の移行調査)の結果について
 結果は、“飲用基準(セシウム200ベクレル)と比べると非常に小さい”という事ですが、データと評価結果の要約をまとめておきます。

1.測定場所
 原発から約20~80キロ圏内を中心にセシウム蓄積量が比較的高い箇所
 井戸水:51 箇所河川水:50 箇所(阿武隈川など県内9水系)。
 さらにその中から、空間線量率が比較的高い箇所についてはストロンチウム、プルトニウムも測定(6箇所~10箇所)。
井戸河川水
(出典:文科省資料の別紙2)

2.測定時期
 6月末と8月初めの2回(梅雨前後の放射性物質の濃度変化の確認も目的の一つ)

3.井戸水の測定結果
核種
(検出下限値)
Bq/kg
測定
箇所
検出
箇所
最大
Bq/kg
備考
I131
(0.1)
51なし--
Cs134
(0.1)
5140.85最大は
No43 本宮市糠沢
(原発の西54km)
Cs137
(0.1)
61.1
Sr89
(0.004)
6なし--
Sr90
(0.0006)
10.0014No51 飯館村飯樋

(1) ヨウ素131は検出下限値以下。
(2) セシウムは6箇所で検出
 ●梅雨前後で放射能濃度に大幅な変化傾向がない。
 ●検出された6箇所の井戸は、構造などの要因(資料には具体的な記載あり)により、雨水等に含まれるセシウムが混入したものと推定され、土壌に蓄積したセシウムが地下水を通じて井戸水に移行していないものと考えられる。
(3) ストロンチウムは1箇所で検出
 ●ストロンチウム90 の濃度(0.0014Bq/kg)は、事故前の全国の蛇口水等のストロンチウム90 (検出下限値~0.0023Bq/kg(平均:0.001 Bq/kg))の範囲内であった。ストロンチウム89 *1が検出されていないことから、今回の事故の影響は確認できなかった。
  *1ストロンチウム89の半減期は51日であり、これが検出された場合は過去の大気圏内核実験影響ではなくて、今回の影響となる。
(4) その他
 ●本調査で放射性核種が検出された井戸水は、飲用には使用していない。

4.河川水の測定結果
核種
(検出下限値)
Bq/kg
測定
箇所
検出
箇所
最大
Bq/kg
備考
I131
(0.1)
50なし--
Cs134
(0.1)
50391.9最大は
No44 南相馬市真野
(原発の北北西37km)
Cs137
(0.1)
332.0
Sr89
(0.004)
1070.018最大は
No49 いわき市小名浜
Sr90
(0.0006)
100.055
Pu238
(0.000008)
10なし--
Pu239+240
(0.000008)
なし--

(1) ヨウ素131、プルトニウムは検出下限値以下。
(2) セシウムは約8割で検出
 ●梅雨前後でいくつかの地点において、放射能濃度の増加・減少が見られるものの共通した傾向はなし。 
 ●原発に近いほど比較的高い傾向。 
(3) ストロンチウムは10箇所の全てで検出
 ●多くの地点において、梅雨前後で微量ながら放射能濃度は減少傾向。
 ●原発に近いほど比較的高い傾向。
(4) その他
 ●セシウム・ストロンチウムが検出されていることから、土壌等に沈着したセシウム・ストロンチウムは河川に移行している。なお、セシウム137に対するストロンチウム90の比率が、土壌における比率に比べて3 倍程度高くなっているが、要因の一つとして、ストロンチウムがセシウムに比べて土壌から水に溶出しやすいことによるものと考えられる。

【つぶやき】
 井戸水について、不安要素は残っているものの、土壌に蓄積したセシウムが地下水を通じて井戸水に移行していないと考えられる、との事で良い知らせだ。
 (不安要素)
  事故前の井戸水のデータが不明、20キロ圏内を測定していない、今後の動向がどうか?
  (なぜ井戸水のプルトニウムを測定しないのか?という単純な疑問もあるが・・・)

 それらの確認のために、今後の追加調査は必要だろう。
 
[ 2011/10/26(水) ] カテゴリ: 基準値,規制値,測定値な | CM(0)
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